確定申告しないとどうなる?
「確定申告はお早めに」。毎年繰り返されるこの呼びかけ、自分には関係ないと思っている人も多いはず。でも実は申告すればおカネが戻ってくるケースは結構あるし、申告作業もやってみればそれほど難しくない。それに、申告すべき人がしなかったらどうなるの?というのも気になるところ。
「確定申告をしないとどうなりますか?」
質問者のiwaochamaさんは自分で国民健康保険に加入し、1年の間に2カ所でアルバイトをしていたそう。今まで確定申告をしたことはなく、「しないとどうなるのか?」「するとどんな事があるのか?」がよく分からないということで、教えて!gooに相談を寄せた。
■確定申告の基本
まず、確定申告の基本について解説してくれているのがこちらの回答。
「サラリーマンやアルバイトなど給与としてもらっている人の場合、年末調整を受けていれば、1年間の所得税の精算がされていますから、確定申告の必要はありません。ただし、医療費控除など年末調整で処理できないものを申告する場合は確定申告が必要です」(noname#24736さん)
医療費控除は確定申告によっておカネが戻って来るものの代表格。家族全員の医療費の合計が年間10万円を超えた場合に申告できる。国税庁のサイトによると、医師に払った治療代や処方薬の代金のほか、通院のための交通費や市販の風邪薬の購入代金なども対象になるそう。それでいくら戻ってくるかというと、「仮に所得500万円の人で医療費が年15万円かかると、何と1万円の税金が戻ってくる」(日経PC21)という試算もある。
質問者のように仕事を変わった場合ややめた場合、年末調整をしていなかった場合も還付を受けられることがあるといい、前出のnoname#24736さんはこうアドバイスする。
「源泉税は1年間を通して勤務することを想定して、毎月の給与から引かれていますから、年の途中で退職した場合は、源泉税を払いすぎていますから、確定申告をすると、払いすぎの分があれば戻ってきます。(中略)…国民健康保険料や国民年金の保険料も、課税所得から控除できますから、昨年中に支払った金額をメモしていきましょう」
iwaochamaさんはこれを参考に初めての確定申告に行き、5000円ほど戻って来る計算になったとか。
なお、この手の確定申告は義務ではないので、やらなくても罰せられたりはしない。一方、追加で税金を払わなければいけない人が申告を怠れば、脱税とみなされることもあるそう。
「確定申告をしなければいけない人、例えば給与所得者で給与収入が2000万円超えの人や不動産所得がある人などが、確定申告をしなければ、納付すべき所得税に、『加算税』『延滞税』などの税金が加算されます。『加算税』『延滞税』の金利は高いですよ」(o24hiさん)
今はインターネットのおかげで確定申告も手軽になり、国税庁の申告サイトも素人に分かりやすくできている。私のようなフリーランスにとっては確定申告で戻ってくるおカネは年に1度のボーナスのようなもの。面倒くさいと思いつつ領収書の束と格闘し、広げた書類に飛び込んでくる猫たちと格闘している。
鈴木聖子(Suzuki Seiko) →記事一覧
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