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安倍氏と林氏「ライバル心」・・・自民党総裁選自民党総裁選(26日投開票)に立候補した5人のうち、安倍晋三元首相(57)(衆院山口4区)と林芳正政調会長代理(51)(参院山口選挙区)は、いずれも下関市を主な地盤とする世襲議員で、父親はかつて同じ選挙区で戦ったライバルだった。そんな2人の争いを、同市の自民党員らは「地元の誇り」と歓迎している。 安倍氏の父晋太郎氏は元通産相、外相。林氏の父義郎氏(85)も厚相、蔵相を務め、いずれも自民党の「大物」だった。 両氏は中選挙区時代の1969年以降、衆院選旧山口1区で8回戦った。2人をよく知る元下関市議は「晋太郎氏は支持者、義郎氏は企業を中心に支持基盤を固めて選挙戦を展開し、2人よりむしろ周囲が熱くなっていた」と振り返る。8回の選挙では、いずれも晋太郎氏がトップ当選。晋太郎氏の死去に伴い出馬した晋三氏も中選挙区最後の93年の総選挙でトップ当選し、義郎氏は2位だった。 関係者によると、小選挙区制になった際、義郎氏が「晋三氏が若いことなどを考慮する」として比例へ回り、その後引退した。 林芳正氏は95年の参院選で初当選して以後、3回連続当選。以前から総裁選に意欲を示し、一方で衆院へのくら替えを模索している。 後援会幹部は「総裁選への出馬は以前から言っていたことで、くら替え問題とは別問題」とするが「中央政界では解散のない参院は下に見られがち」と悔しさものぞかせる。 父親同士が同じ選挙区で争っていた時代と違い、衆院、参院と分かれた晋三、芳正両氏はこれまで選挙で直接戦ったことはない。ただ、党関係者は「今でも自民系市議、市選出の県議の多くは安倍派、林派に色分けされる。企業や団体もそうだ。安倍、林氏ともお互いに負けたくないというライバル心を持っているだろう」と話す。 下関市の会社経営者の男性(52)は「安倍さんが首相を続けていれば、中国や韓国との領土問題は起こらなかったのでは。日本を立て直してほしい」と安倍氏の再登板を望む。林氏については「政策通は誰もが認める。(外交や経済が不安定な)乱世が終わってからの活躍に期待したい」と語る。 林氏を推す同市の会社経営者の男性(40)は「今の日本を会社に例えると、営業(外交)、財務(財政)とも破綻している。内政面に精通した林さんに日本を支えてほしい」とし、「林さんと、外交面に強い安倍さんが力を合わせれば日本は大きく変わると思う」と話し、戦いが終わった後の2人の連携に期待を込める。 (2012年9月18日 読売新聞)
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