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[顔]森口 ゆたかさん 51

ホスピタルアートの普及を目指す美術家 森口(もりぐち) ゆたかさん 51

撮影・奥村宗洋

 病棟の風景を一変させる色彩豊かな壁画。理事長を務めるNPO「アーツプロジェクト」(大阪府豊中市)の企画の一つだ。「アートは心のお薬」。その信念の下、医療とアートのつなぎ役を自任する。

 1999年、英国での出会いが転機になった。医療現場に当たり前にアートがあり、学芸員のいる病院もあった。「日本にも広めたい」。いつしか創作以上に活動の比重が高まった。

 患者も交え少しずつ色を塗って壁画を完成させたり、医師や看護師の働く「手」の写真で患者への思いを表現したり。病院に関わる人々が何を求めているかを話し合い、ふさわしいアートを提案する。

 自身、様々な人生の困難に直面してきた。離婚と再婚、家族関係に悩んだ日々。「痛みを知っているから、病気の人の気持ちに寄り添えるのかもしれない」と思う。

 機能優先になりがちな病院だが、人は弱った時こそ豊かな環境を求めるのではないか。「ホスピタルアートを広めることは、病院に人間らしさを持ち込むこと。人権問題でもあるんです」(医療情報部 高梨ゆき子)

2012年10月13日  読売新聞)

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