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「核兵器は廃棄せず」と北朝鮮代表、米元特使に見解

 【ワシントン=貞広貴志】北朝鮮の核問題で、米国のジャック・プリチャード元朝鮮半島和平担当特使は29日、先月訪朝した際に6か国協議の北朝鮮首席代表である金桂寛(キムケグァン)外務次官らが、核廃棄の対象について「プルトニウムの核施設に限られる。核分裂物質や核兵器は含まれない」との見解を示していたことを明らかにした。ワシントンで開かれた討論会で発言した。

 北朝鮮は、2005年9月の6か国協議で合意した共同声明では、「すべての核兵器と既存の核計画」の放棄で合意していた。金次官の発言は、すでに保有していると見られる核兵器やウラン濃縮計画などについては核廃棄の対象外とするもので、北朝鮮が核全面廃棄を拒否したことを意味する。また、元特使によると、北朝鮮側は「核廃棄は、軽水炉の建設と引き換え」との要求も明確にした。

 一方、元特使は30日付米紙ワシントン・ポストのインタビューで、北朝鮮高官が「米国は、北朝鮮を核保有国として認めよ」と述べたことを明らかにした。

2008年5月30日23時12分  読売新聞)
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