ニュース 速報 YOMIURI ONLINE(読売新聞)
現在位置は
です

本文です

核施設無能力化作業、米監視チームが再開確認…ヒル次官補

 【ワシントン=宮崎健雄】北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議の米首席代表クリストファー・ヒル国務次官補は14日、北朝鮮が寧辺(ヨンビョン)の核施設の無能力化作業を再開したことを明らかにした。

 寧辺にいる米国の監視チームからの報告という。ハワイでの在外公館長会議に出発する前、ワシントン近郊の空港で記者団に述べた。

 ヒル次官補は、無能力化作業がまず、核燃料再処理施設で再開されたと示唆したうえで、「無能力化を完了するには原子炉からすべての核燃料棒を抜き取る必要がある」と指摘、燃料棒抜き取りの作業が「まもなく始まる」と述べた。

 6か国協議の合意では、無能力化作業は10月末までに完了することになっており、ヒル次官補は「我々はやや予定から遅れているが、北朝鮮は燃料棒抜き取りの速度を速めるだろう」と述べた。また、無能力化作業と並行して、北朝鮮に対するエネルギー支援を続ける必要性も強調した。

 一方、北朝鮮が核申告の検証に協力しない場合は、新たな制裁を科すが、テロ支援国の再指定は、現在もテロ支援行為を行っているという新たな法的根拠がない限り不可能だとの考えを示した。

 ヒル次官補はまた、「北朝鮮が検証手続きの草案の中に入れたがらないいくつかの問題があった」としながらも、次回の6か国協議で手続きの正式合意は可能との楽観的な見通しを示した。次官補は、次回会合の日程の見通しについて「10月中」と述べたが、マコーマック国務省報道官は14日の記者会見で、「1週間から10日以内に開かれるだろう」と話した。

2008年10月15日01時51分  読売新聞)
現在位置は
です