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中国が核検証文書化の新草案提示、6か国協議2日目

 【北京=牧野田亨】北朝鮮核問題をめぐる6か国協議の首席代表会合は9日午前9時50分(日本時間同10時50分)過ぎ、北京の釣魚台国賓館で2日目の協議に入った。

 最大の焦点となっている核計画の検証手続きの文書化について、議長国・中国が新たな草案を提示し、各国が、それを基に集中的に討議を進める。日米韓と北朝鮮が対立している核物質のサンプル(試料)採取を草案にどう明記するかで紛糾は必至で、会合はヤマ場を迎えている。

 検証草案は議長国・中国の外務当局が9日朝までに、米朝の合意文書を基に8日の協議初日に表明された各国の意見を加えるなどしてまとめた。日米韓はサンプル採取という用語を草案に明文化するよう求めているのに対し、北朝鮮はこれに反対しており、中国は草案の中で、事態打開に向けた何らかの「折衷案」を用意したとみられる。

 日米韓は、北朝鮮の出方次第では、非公表の別文書にサンプル採取を明記する妥協案も示す方針だが、北朝鮮が受け入れるかどうかは不明だ。日本政府筋は8日夜、「9日以降、厳しい交渉が残されている」と、協議難航の見通しを示した。

 米首席代表のヒル国務次官補は9日朝、記者団に今回の会合の目標について、検証手続きの文書化をはじめ、核施設無能力化や対北エネルギー支援の期限設定の三つを達成することだ、と述べた。金塾(キムスク)韓国首席代表は同朝、北朝鮮が柔軟姿勢に転じるかどうかは「出方を見ないと分からない」と話した。

 一方、日本は、北朝鮮に個別会談開催を呼びかけているが、北朝鮮は日本人拉致問題を理由にエネルギー支援に参加しない日本を非難しており、会談実現のめどは立っていない。

2008年12月9日11時33分  読売新聞)
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