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カーシェアリング

週末ドライバーは得かも

予約した車の所定の場所にICカードをかざすと解錠される(東京都港区で)=伊藤紘二撮影

 10〜15分刻みで車を借りられる「カーシェアリング」サービスが、大都市圏の鉄道駅周辺などで広がっている。

 レンタカーと違い、店頭での手続きがいらず、近所への買い物など短時間の利用に向いている。ただし、先約があれば乗りたい時に使えないことも。特色を知って賢く使いたい。

 横浜市の主婦(32)は今春からカーシェアリングを利用している。月3回ほど、親子で買い物に行ったりドライブしたり。「利用料金は月に約1万円。安くて助かっています」。会社員の夫(31)の転勤を機に車を手放した。前任地の新潟県では月額7000円だった駐車場代が、横浜市内では1万5000円以上になることを知ったためだった。

 カーシェアリングのおおよその仕組みはこうだ。まずサービス提供会社に会員登録。その際に認証用カードが発行される。車を借りる時は、パソコンなどから車の駐車拠点を探して車種を選び予約。空きがあればすぐに使える。車に設置されたセンサーにカードをかざすとドアが解錠される。車を動かす鍵は車の中だ。

 レンタカーだと店舗の営業時間内に鍵を受け取る必要があるが、カーシェアリングは24時間利用可能。会社によって電話予約を受けていない場合があり、パソコンなどでの予約が苦手な人は要注意だ。

 公益財団法人「交通エコロジー・モビリティ財団」(東京)の2012年調査によると、カーシェアリング車両の駐車拠点は4268か所(前年比1・5倍)、車両台数は6477台(同1・7倍)。サービス提供会社に登録している会員数は約17万人(同2・3倍)と急増している。

 自動車リース最大手の「オリックス自動車」(東京)の基本プランでは、カード発行手数料1000円と1か月の基本料金2000円(利用料に充当可能)を払えば最短30分から利用できる。料金は、15分ごとに200円の時間料金と、1キロ走るごとに15円の距離料金がかかる。料金は、登録したクレジットカードから引き落とされる。子どもの習い事の送迎など、日ごろの足として利用する人が多い。

 同社は、「1日2時間、月4回」首都圏で車を使用した場合を例にカーシェアリングと自家用車にかかる月額の費用を試算。保険料、税金、駐車場代、ガソリン代が料金に含まれるカーシェアリングは、自家用車より約6万5000円安い7300円だった。

 ただし、通常のレンタカー事業も手がける同社によると、利用時間が12時間を超える場合は、レンタカーの方が割安になる例が多いという。

 ファイナンシャルプランナーの清水香さんは「週末しか車に乗らない人は、所有するよりカーシェアリングやレンタカーを使った方が財布に優しい場合が多い」と指摘する。

 いずれが割安か、簡単な計算で比べられる。ローン代金やガソリン代、洗車代など自家用車にかかる年間コストを合計して50で割る。すると1週間当たりの大まかな必要経費が出る。この金額とカーシェアリングやレンタカーを使用した時の料金を比較する。

 もっとも、カーシェアリングは借りたい時に予約で埋まっている場合もある。「サービスは大都市圏中心で、レンタカーのように各地に拠点があるわけでない。サービス内容を見比べて利用してほしい」と清水さんは話している。

2012年10月18日  読売新聞)

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