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エコ運転の「ワザ」 竹岡圭が、ホンダ車を使って伝授!

エコ運転って、どうすればいいの?

エコ運転の秘訣を、ホンダの5ナンバーミニバン「ステップワゴン」に乗ってお教えします!

 朝起きてから寝るまで、洗面所でもキッチンでもお風呂場でもリビングでも「エコ」「エコ」「エコ」…(笑)。もう、生活する上で、すべての事柄に「エコ」の言葉が関わっていると言ってもいいくらい「エコ」という言葉を聞かない日はありませんよね。

 言うまでもなく、クルマもそう。とくにクルマは「エコロジー=地球環境」と「エコノミー=お財布」が、とってもわかりやすく直結しているので「エコ」意識が高い分野だと思います。

 そのクルマで「エコ」するにはどうすればいいのか?

 「冷蔵庫とかエアコンと同じように、エコなクルマを選べばいいんじゃないの?」というのも、確かに一理アリ。

 ただし、クルマはとくに使い方次第で、備えていたエコ度がかなり下がっちゃったりするんです。分かりやすく言うと、同じクルマでも、運転の仕方で燃費が全然違ってきてしまうんですよね。

 エコ運転には、いくつかポイントがあります。ここでは、誰もが簡単にできるエコ運転の基本操作と、どの車種でもできる燃費向上の秘訣(ひけつ)を、ご紹介しましょう。

☆その1:まずタイヤの空気圧チェックから

月に1度を目安に、タイヤの空気圧を点検しましょう。点検や調整は、ガソリンスタンドでやってもらうことができます

 自転車のタイヤも、だんだん空気が抜けますよね。クルマのタイヤも同じように空気が徐々に抜けます。自転車の場合、タイヤの空気が抜けてくると、ペダルが重くなったり、乗り心地が悪くなったり、ハンドル操作がしにくくなったりしますよね。つまりタイヤが抵抗になってしまい、走行するのに余分な体力が必要になります。

クルマごとに、メーカー指定のタイヤ空気圧は、このように表示されています

 クルマの場合は体感するのがなかなか難しい。ただ、タイヤの空気が減って、空気圧が下がると、余計な動力を必要とする分、燃費が悪くなってしまうんです。なので、大体1か月に1度は、タイヤの空気圧が適正かどうかのチェックをオススメします。

 どれくらい空気を入れたらいいか、適正空気圧は、運転席のドアを開けたところにシールが貼ってありますので、それに合わせるようにしましょう。運転席のドアを開けたところにシールがない場合は、グローブボックス(助手席の手前にある小物入れ)の中や給油口を開けたところに貼られていることもあります。

☆その2:慌てるともらいが少ない発進

エコ運転のアクセル操作は、正しいペダルの踏み方から。かかとをきちんと床につけて、アクセルペダル操作をしましょう

 止まっているところから発進するとき、クルマは、いちばん力を必要とします。そのときに急いでガバッとアクセルを開けてしまうと、燃費が悪くなりがちです。

 AT車の場合は、ブレーキからアクセルペダルに足を移す間に、ひと呼吸入れるようにすると、クリープ現象(ブレーキペダルから足を離すだけでゆっくり走り出す)をうまく使いながら、スルリと発進することができるので、燃費にはかなり効きますよ。

☆その3:先読み運転に勝るものナシ

クルマの流れにそって、極端な加減速を繰り返さない滑らかな運転が、省燃費につながります

 道路の先の様子をよく見て、準備をする運転を心がけると、これも燃費に効きます。例えば坂道。上り坂に差し掛かる手前で、助走をつけて上ったほうがクルマもラク、燃費には好影響なんですよね。自転車でも、そうやって乗っていませんか?

 もちろん下りはアクセルオフで。そうすることで、エンジンブレーキが適度にかかります。エンジンブレーキがかかっている間は燃料が使われませんので、言うまでもなく燃費は伸びます。

 この先読み運転は、信号などでも使えます。先の信号が赤になったのに、ギリギリまでアクセルを踏んで停止線の手前でブレーキを踏むよりも、信号を確認した時点でアクセルを緩めエンジンブレーキを使いながら減速を始める。そして最後に停止線の手前でフットブレーキを踏む。その方が、エンジンブレーキのかかっている間は燃料が使われないので、ガソリンの節約ができるってわけなんです。

 他にもエコ運転の秘訣はいろいろありますが、この三つがいちばん簡単。ぜひ実践してみてくださいね。

 そうはいっても、クルマを運転する上で、「エコ」よりも大切なことがあります。それは「安全」です。

 交通には流れというものがあります。その流れを乱してまでエコ運転に没頭するのはナンセンス。周りの交通の流れを乱さないよう配慮し、安全を確保することを第一に、エコはその次の話というのをお忘れなく。

ホンダ車のエコ機能とは?

ハンドル横のダッシュボードに、「ECONスイッチ」があり、これをONにすると省燃費走行となります

 さて、誰でも簡単すぐできる!とご紹介したエコ運転ですが、それだって慣れるまではなかなか難しいですよね。また、初めて乗るお友達のクルマだったりしたら、余計に難易度が高いことでしょう。というワケで、ホンダ車の一部車種には、クルマの方で自動的にエコドライブしてくれる機能、またエコドライブの仕方を教えてくれる先生のような機能(コーチング機能やティーチング機能)が付いているんです。

オートエアコン装着車では、温度設定も燃費に影響します。夏に設定温度が低すぎると、エアコンがフル稼働して燃費を悪化させます
エコ運転になると、メーター内の照明が緑色に表示されます(メーター画像は、ステップワゴンのECONモード)

 まずは、自動的にエコドライブをしてくれる機能ですが、これはとっても操作が簡単。ナント! ダッシュボードやインパネに装着された、緑色の「ECONスイッチ」を押すだけなんです。

 ECONスイッチを「ON」にしていると、発進時にガバッとアクセルを踏んでしまっても、クルマの方で自動的にひと呼吸おいて、ジワリと踏んだような感じに調整してくれるんです。もちろん、とっさに加速しなきゃいけなくなった!なんていうときは、クルマの方でそれを判断して、きちんと加速してくれるので、心配無用ですよ。

 また、ECONスイッチがスゴイのは、エアコンまで同時に制御してくれるということ。エアコンって燃費には相当影響するんですよね。

 続いて、エコドライブを教えてくれる「コーチング機能」をご紹介しましょう。エコドライブのコーチング機能とは、運転中にエコ運転であることを教えてくれる機能です。アンビエントメーターと呼ばれる照明付きのメーターの色を変化させることで、エコドライブできているかどうかを教えてくれます。

 エコ運転ができていると緑色の照明になりますので、それを目安にするとエコなアクセルワークが身につくハズ。意外としっかりアクセルを踏んでも緑色照明になっていたりするのを見ると、交通の流れを乱さないように走っても、案外エコ運転できるという勘所がわかりやすいと思います。

 もうひとつ、上記の機能のほかにエコドライブを教えてくれる機能として「ティーチング機能」というものがあります。

 これは、運転終了後に、そのドライブにおけるエコ度を、かわいいリーフ(葉)のアイコンとともにスコアで表示する機能です。エコドライブが上達するに従って、ステージが上がっていくんです。また、その日までの成長度がわかる生涯成績も表示されるので、毎日楽しみながらエコドライブを身につけられるんですよ。

ホンダ独自のインターナビで、燃費向上!

ホンダのインターナビについて、ホンダスマイルの廣瀬恵梨香さんに説明していただきました
ホンダのハイブリッドカー「フリード」で、インターナビとティーチング機能を体験しました

 次に、ホンダ独自のナビゲーションシステム「インターナビ」を使った機能をご紹介します。

 これについては、ホンダスマイルの廣瀬恵梨香さんに教えてもらいました。廣瀬さんによると、インターナビ装着車では、さらに詳しいエコ情報をナビ画面で確認できるんですって。

 「ティーチング機能の付いたインターナビは、エコドライブ度をさらに詳しく分析し、アドバイスしてくれるので、いっそうの上達を手助けしてくれます。アクセルやブレーキ操作など、いくつかの項目に分かれていますが、リーフのアイコンがたくさんあるほど、エコ度が高い運転ができているということですね」

ドライブを終えたところで、こうして自分のエコ運転度を確認できるんです
ナビ画面の写真は、ホンダ「インサイト」の例。画面表示はイメージです

 

 そして、「燃費のよい運転には、渋滞を避けるルートを選択するというのもありますよね」と廣瀬さんがおっしゃる通り、渋滞って燃費には最悪なんですよね。なんたって進まないんですから…。

 「インターナビは、インターナビを装着しているユーザーの方から、実際の走行情報をデータとしていただき、それを蓄積しています。その過去データを使って、今の交通状況とリンクさせ、今後の渋滞予想を立て、適切なルートを選択表示するんです。例えば、この道は金曜日の夕方は混んでくる…などという予想を立てた場合、あえて今は混んでいる道を選ぶこともあります。もちろん結果的に、到着地には早く着くルートを表示します」と、至れり尽くせり。

 みんながインターナビを使えば使うほど、過去データも今の情報量も増えて、より適切なルートが表示されるっていうシステムなんですね。

 このようなサービスを使うには、「プレミアムクラブ」に入会する必要がありますが、入会金、年会費はもちろん無料なので、ぜひ入会されることをオススメします! さらに、リンクアップフリーの機種なら、気になるデータ通信費が無料*なんです(*詳しくは、カタログまたはwebをご参照ください)。

 便利で快適なエコドライブを楽しんでくださいね〜♪

 <モータージャーナリスト・竹岡圭>

2012年9月24日  読売新聞)

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