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121015恋愛・結婚

37歳で上京、友人ゼロ。アウェーで恋活するには

いきなり高いハードルを設定しない

 美奈子さん「この歳になって上京したせいか、どこへ行っても緊張してしまうんですよね。渋谷で飲み会とか、表参道でイタリアンとか、聞いただけで一歩引いてしまうというか(苦笑)」

 木村「放っておいても慣れていくので気にしないようにしましょう。ただ、出会いの場としては、そのような街や飲食がメーンのテーマでは緊張してしまうので、別の切り口の方がいいかもしれませんね。たとえば、スポーツ、音楽、創作、観劇などのエンターテインメントがメーンテーマのグループや食事会であれば、共通の話題があるので居心地がいいでしょう」

 美奈子さん「私がいきなり一人で行っても大丈夫なんですか?」

 木村「同年代の男女がいる場であれば、何の問題もないでしょう。そういう場は、一人参加の人も多いし、特に女性の場合は優しくしてもらえるものですから。『上京したばかりだから』とうつむかず、笑顔を心がければ大丈夫ですよ」

 美奈子さん「(不安そうに)大丈夫かな……」

 木村「『まずは男女を問わず同年代の友人を作ろう』という気持ちでいけばいいんですよ。すると、外出の機会も増えて、東京に慣れますし、さらに、いろいろな出会いの場にも行きやすくなりますから」

 美奈子さん「地元ではそういう発想はありませんでしたね。そもそも独身の人があまりいないので、『新しい友人を作ろう』なんて思いませんでした」

 木村「だんだん友人と会う機会が減って、一人の時間が増えませんでしたか?」

 美奈子さん「そうなんですよ。一人でジムに行ったり、家でテレビばかり見たり、『私、何やってるんだろう』と落ち込んでしまうくらい寂しい生活でした」

 木村「そういう“一人の時間をできるだけ減らすこと”を第一の目標にしましょう。それができたら、心もフットワークも軽くなって、恋愛面でも前向きになれますから。すると、オシャレも頑張れるし、周りの人に『恋人がいないから、いい人がいたら紹介して』と素直に言えるようになります」

 美奈子さん「そんなの地元では絶対に言えませんでしたね。絶対に引かれますから(苦笑)」

 木村「恋活や婚活は、住む場所によってやり方を変えた方がいいですからね。たとえば、独身の男女が多い東京では、“できるだけ人間関係を広げて、素直な気持ちを伝える”ことで多くの恋人候補と出会えます」

 美奈子さん「言われてみると、そうかもしれませんね。地元にいたころは『一生独身かな』と思うことが多かったので、今はこうして相談できるだけでも恵まれているような気がします」

 木村「だからこそ大切なのは、最初から『恋人作る、結婚する』などと高いハードルを設定せず、一歩ずつ進んでいくことです。高いハードルを設定してしまうと、友人ができにくく、趣味も楽しめず、『恋人ができるかできないか?』だけの生活になってしまいますから」

 美奈子さん「(首を横に振りながら)それは避けたいですね」

 木村「美奈子さんの場合、東京での生活に慣れて楽しめるようになるためにも、“友人や趣味を作ることの先に恋愛を見る”くらいのスタンスがちょうどいいと思うのですが、どうでしょうか?」

 美奈子さん「(大きくうなずきながら)せっかく東京に来たわけですから、友人作りも趣味も楽しみたいと思います」

 木村「今まで会わなかったタイプの人や、見なかった物や場所と出会えるわけですから、楽しまなきゃもったいないですよ。それに大人の女性は、そのような充実した姿を見せることで、男性たちの好印象を得ることができます。『こんな歳だから』『若い子には勝てない』『私でよければ』なんて自信なさそうにしていてはダメですから」

 美奈子さん「そういうことは言わないように気をつけますね。まずはいろいろな場に行ってみようと思います」

 ――さらに、“SNS、習い事、単発イベント、現在住んでいる町、会社のある町”で友人を作る方法を話してコンサルは終了。その後、美奈子さんから「友だちができました」「合コンのような飲み会に誘われました!」などの報告メールが毎週のように届いています。

 今回のテーマは、アウェー(慣れていない場、不得意な場)での恋人探し

 アウェーでは、自信のなさから笑顔が少なかったり、うつむき気味になったりしがちですが、それは「すぐに恋人を作ろう、結婚相手を見つけよう」という高いハードルを設定しているから。

 アウェーだからこそ、「まずは笑顔でその場を楽しむ」「共通点を探して友人を作る」など、「焦らず一歩一歩進めればいいや」と思えば、“アウェー感”もやわらぐものです。また、そんなステップを踏むことで、ホーム(慣れた場、得意な場)以上のやりやすさを感じるケースもあるでしょう。

 実はアウェーの場こそ、今まで会ったことのないタイプの人や、初めて見る物、行ったことのない場所などと出会えるチャンス。「ホームでなかなかうまくいかない」という人は、そんな未知の発見を求めて、ぜひアウェーの場に出かけてみましょう。

 今回、美奈子さんは、「地方と都会の恋活・婚活は違う」ことに戸惑っていました。その違いを釣りでたとえると、地方は“1人ずつ恋人候補と出会う”一本釣り。「一匹ずつ釣って(一人ずつと出会って)、おいしそうなら食べる(気に入ったらつき合う)、おいしくなさそうなら放す(気に入らなかったら撤退する)」というやり方です。

 一方、都会は“自分の決めた場所で恋人を探す”投網。「多くの魚を網にかけて(多くの人と出会って)、上質な魚をじっくり選ぶ(何度か会ってよい人を見極める)」というやり方です。ちなみに、網の大きさは“出会いの規模”、網の目の大きさは“相手を選ぶ基準”。

 これはひとつの例に過ぎませんが、出会いの場やテーマに応じたプランを考えて、より相性のいい恋人を探しましょう。

2012年10月15日  読売新聞)
プロフィール
木村 隆志  (きむら・たかし)
恋愛・結婚・人間関係コンサルタント/コラムニスト。名古屋の巨大式場でウエディングプランナーのキャリアを積んだのち独立。ティーンから更年期世代まで、幅広い年齢層の相談を受け続け、コンサル数は通算5000組を突破。各メディアへの執筆にも精力的で、著書は「告白女(コクジョ)〜運命を変える告白術51〜」「好感度がアップする プラスひと言会話表現605」「トップインタビュアーの聴き技84」、最新刊「友活はじめませんか? 〜30代からの友人作り」「恋のリトマス試験紙」(共著)発売中。ご相談などは、『恋愛コンサル.net』まで。

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