某月某日

まあそんなうまく行くわけはないって。
もともとこのページは(旧)満開製作所を復活させようと作ったのだが、
構想から約2ヶ月でぽしゃった。
きっかけは共同設立者との経理上のトラブルだが、それであっけなく崩壊するということは
もともと土台からしっかりしていなかったわけだろう。

さて、どうしようか。
ただ漫然とmankai.jpを遊ばせておくのももったいない。
私もサラリーマン生活が煮詰まっていることには変わりない。
なにか事業を始めないことには、家族が路頭に迷うのだ。

構想一晩。…え、短いって?
でもずっと考えた。考えた上の結論が「自分がやりたいことをやろう」だった。
中学生じゃあるまいし、なんだこの結論は。

でも今の自分にはそれしか残っていない。
中途半端なサラリーマン生活で、手に職がつくわけでもなく、えらくなるわけでもなかった。
人より秀でたものが無い人間は、人より努力するしかない。
そして自分が好きなことをやっている奴には、誰も敵わない。

自分の奥底にある、本当の欲望はなにか?
それは案外簡単に出て来た。鉄道である。

生まれながらの鉄道マニアで、小学校に入る前から駅の入れ換え作業を眺めて過ごした。
高校時代は鉄道総研を夢見て進学したが、大学に入ったとたんにアホになり、
鉄道研究会は入ったものの、たいていは遊んで過ごした。
バブルの頃なら適当に受ければ何とかなったろうが、折しも就職氷河期。
鉄道会社は全部落ちた。ええ、全部。

ちょっとしたつてで、鉄鋼メーカーに拾ってもらって以来10年以上。
秘めたる思いは、ほんとうに秘めたまま終わろうとしていた。
それはまたちょっとしたきっかけで自動車メーカーに移っても、秘めたままであった。

ただ人生も後半に差し掛かり、果たしてこれでいいのかと思う。
自分が生まれて来た意義は何なんだ?

このままじゃ終われない。終わらせるわけにはいかない。
世の中それはもう思うに任せないことばっかりで、それは自分に限らずみんなそうで、
みんなだって我慢してきている。
もちろん我慢したままだって人生を終えることもできるだろう。
ただそれは、何と言うか、あまりにちょっと切なさ過ぎる。

もう一度、原点に戻らないか?
夢は過ぎ去ったのかもしれない。でももう一度夢を語れないだろうか?
往生際が悪いと言われるかもしれない。しつこくてキモいと女子高生には言われるかもしれない。
でも、人に何と言われても構わない。
何とか、最期にはこれでよかったとしまえる人生でありたい。

このページは人生ぼろぼろになって、それでも諦めなかった人間の最後の一章である。
思い詰めている訳ではない。やっぱりだめだったら、またやり直そう。
無理矢理一章をまた追加しよう。

某月某日

折しも鉄道業界は逆風が吹き荒れている。
若者のなんとか離れとは良く言うが、鉄道ほど顧客が離れていっている業界はない。
それは都心から離れるほど特に顕著で、もう田舎は新幹線しか残らないんじゃないかというほど
絶望的な状況である。
だから私がいきなり鉄道会社を作ろうと思っても、お金を貸してくれる銀行はないだろう。

まずはオンラインでやろうと思う。
鉄道ファンはとにかく多い。自分は撮影が専門だったが、乗る人、模型を走らせる人、切符を集める人などなど
まあ、マニアの数だけ鉄道趣味があるようなものである。
本当の鉄道では極めて難しいような、自分の好きな車両を自分の好きな景色の中で走らせることが
できたら、どれだけ素晴らしいだろう。
もちろんオンラインとはいえ、整備しなければならないデータも鬼のようにあるし、
いっぺんにやるのは無謀だ。
出来る限り多くの人の望みに答えられるようなシステムを作らないと行けないし、
出来る限り多くの人の協力を集めることが大事だ。

もちろん商売として始めるので、どこかでお金は集めないといけない。
ただ気持ちよくお金を払ってもらう仕組みは作らないといけない。
最初は無料でちょっと遊べて、あとは有料版を買ってねというのも寂しい。
(そういう商売を否定する訳ではないが)

私にはちょっとだけ時間が残されている。会社をクビになるまでのタイムラグだ。
聞こえが悪いが、利用できるものはこの際全て利用する。
この間に走り出して、少なくとも一家が口に糊するくらいのお金を稼げるようにしないといけない。

さて、やるぞ。
いつからだって?
今すぐだ。

某月某日

オンラインの鉄道会社のいいところは、元手が要らないことだ。
だから設立に当たって、銀行にも行かなくていい。
とはいえ、経営計画はまじめに建てないと、飯が食えない。

とりあえず鉄道会社というからには、車両と線路はないといけない。
どうやって準備するかというと、3Dソフトを使うことになるだろう。
手近な、とりあえずは一両だけの車両をモデリングして、簡単な路線で走らせる。
電車でGO!と何が違うって?これはゲームではない。
ただ走らせて、眺めて、楽しむものだ。
それだけに素材の良さは求められる。模型だってNゲージよりHOがいいに決まっている。
でもなんでNゲージになるかって、お金がかかるからだ。
できるだけ精密なモデルを、本物の模型(日本語が変か)より安く提供する。
その辺が商売の肝になりそう。

某月某日

とりあえず、さっさと動く。時間はない。
3Dソフトは無料のBlenderを使うことにした。
ネット上でいくつかチュートリアルを読みつつ、amazonで本も取り寄せる。

これまでCADはやったことなかったが、簡単なチュートリアルから始めてみる。
とりあえず出来たのが、表紙ページのペンギン?の絵。んー、頑張ろう。