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宝田明 26年ぶりエル・ガヨ

 東京・銀座の博品館劇場で12日まで上演されるミュージカル「ファンタスティックス」で、ベテラン・宝田明(78)=写真=が26年ぶりに当たり役のエル・ガヨを演じている。

 恋人同士のマットとルイーザを双方の父親は温かく見守っていた。だが、結婚前に試練を与えようと、流れ者のエル・ガヨに相談する。1960年以来、米オフ・ブロードウェーの小劇場で上演が続く出演者8人の心温まる舞台。宝田も観劇するや心を奪われた。「親子愛を描いた普遍的な物語で、ピアノとハープの音が心地良い。当時の僕は大劇場で大げさな芝居をやっていたので、緻密な演技をしたくなったんですよ」

 71年に渋谷の小劇場ジァン・ジァンで上演し、以来、男の色香漂う狂言回しエル・ガヨを86年まで300回以上演じた。今回は、「厳しい道を歩きたい」と同役に復帰し、演出、制作も手掛ける。「人生に色々なことが起きたし、人間観察もしてきた。脚本の行間に込められた秘密や、年相応の役の解釈も出せるのでは」

 共演は松岡充、彩乃かなみ、光枝明彦、青山明、沢木順ら。12月6日から9日まで赤坂見附の草月ホールでも上演。(電)03・5485・5999。

2012年11月7日  読売新聞)

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