「復興の星」人気に地元沸く・・・アクア首位
新車販売台数が1位となった「アクア」(今年3月、金ヶ崎町で)
金ヶ崎町のトヨタ自動車東日本岩手工場で生産されているトヨタ自動車の小型ハイブリッド車(HV)「アクア」が、新車販売台数(10月)で初めて1位に輝いた。日本自動車販売協会連合会などが6日発表したもの。「復興の星」として注目されてきたHVの人気ぶりが裏付けられ、地元は「町や県全体が元気づけられる」と沸いている。
同連合会などによると、アクアの販売台数は2万4192台。ホンダの軽乗用車「N BOX」の1万8203台、トヨタの「プリウス」の1万8116台を上回った。
アクアは昨年12月に旧関東自動車工業岩手工場で生産が開始。トヨタでは「世界最高の燃費」をうたい、「復興の星」と位置づけてきた。手頃な価格や燃費の良さなどから、納車まで半年待ちとなるなど人気となっている。
町では今年度、町内の住民や事業所がアクアを購入した際、1台につき5万円を補助している。町商工観光課によると、6日までの申請件数は37件だが、5日には「まだ申請できるか」との問い合わせが3件あったといい、同課は「今後も申請は増えそうだ」とみている。
高橋由一町長は「販売台数1位という願いは、ずっと持っていた。町、岩手、東北全体が元気になる。生産の励みとなり、地元としてもとても期待している。補助も今後の生産拡大につながれば」と期待を寄せる。
トヨタ自動車東日本の広報担当者も「前向きにとらえていて、従業員の意欲につながる。『復興の星』として、少しでも岩手を元気にしたかったのでうれしい」と話していた。
(2012年11月7日 読売新聞)