【エリア別 極ウマの定食屋】
上野駅周辺
【食・レジャー】
上野駅周辺は、下町ブームの波に乗り、賑わいを見せる。平日でもごった返すアメ横を避けて裏道を歩いていると、マルイ横の路地で、開店祝いの花が並んだ店を発見。看板には「網meat」(電話非公開)の文字。これで「アミート」と読むらしいが、文字通り網焼きにした肉をのせた焼き肉丼の専門店のようだ。
オープン直後とあって、店内は清潔で居心地が良さそうだ。カウンターだけの店で、こぎれいな牛丼屋、といったイメージだ。
店前の券売機で購入した「焼き肉丼(大盛り)」(780円)の食券を手に、店内へ。キッチンをのぞいてみると、網のロースターの上で肉がジュージューと焼けている。ほどなく届いた焼き肉丼、これがめっぽうウマかった!
肉は厚切りながら、驚くほど軟らかくジューシー。タレは甘めで、ご飯に絡み、極上の味わいになっている。まさにシンプル・イズ・ベスト。肉とタレのウマさを存分に味わい尽くせる一杯だ。
さらにキムチがセルフサービスで食べ放題なのだが、これがまた絶妙。箸休めとしてはもちろん、丼に添えれば甘いタレと相まって、また違うおいしさが楽しめるのだ。
焼き肉丼は並盛りなら680円。牛丼1杯300円のご時世だが、これだけの質があれば十分に渡り合えそうである。応援したくなる一軒だった。
<職人のロースかつは厚さ2センチ!>
続いて御徒町方面に進むと、これまた新店らしい「とんかつ山家」((電話)03・5812・8076)を見つけた。とんかつ激戦区でもある上野に店を構えるとは、よっぽど自信があるのだろう。期待を胸に暖簾をくぐる。
看板メニューの「ロースかつ定食」はなんと690円。出されたかつを見て、度肝を抜かれた。厚さは2センチ近くあるだろうか。
中心部はほんのりピンク色で、口に運べば上質な脂の甘味が広がる。ソースも濃厚で深い味。たっぷりのキャベツも申し分ない。
なにより店主が揚がり具合をじっくりチェックしてから提供する姿がいい。料理職人とでもいうべきこだわりが垣間見えた。
<オリジナルカレー一品で勝負>
少々歩くが、昭和通りの先にある「DARK HORSE」((電話)03・3835・7881)も評判のいい一軒。
メニューは「オリジナルカレー」(800円)のみの潔いスタイル。驚きの真っ黒いルーには牛ひき肉がたっぷり。デミグラスのようなほのかな苦味とタマネギの甘味がマッチした、上品な味わいの一品だ。