中岡創一（３５）とコカドケンタロウ（３４）の２人が独特のテンポでシュールなコントを繰り広げるお笑いコンビの「ロッチ」。コンビ結成後にしばらく同居していたという２人がよく足を運んだのが、東京・杉並区にある人気ラーメン店「あぶら～亭」だ。

　場所は京王線桜上水駅から３分ほど歩いた甲州街道沿い。スープのないラーメン“油そば”は、かつてのブーム後に、すっかりポピュラーになったが、この店はそんな汁なし麺の“はしり”ともいえる存在。自家製ラードを使ったこだわりの味が評判となり、遠方からもコアなファンが通い続けている。

　常連のお目当てはロッチの２人もハマったという看板メニューの「あぶら～麺」（６３０円）。「ネーミングはいかにも脂っこそうですが、実はそうでもないんです」と話すのはこの店のスタッフだ。

「スープがない分、脂自体は普通のラーメンのたった４分の１程度。ウチはラードの原料である背脂自体、とても上質なものを使っているので、しつこい感じもなく、うま味そのものを楽しんでもらっているんです」

　早速オーダーすると、まず驚くのはそのボリューム。麺も１玉１７０グラムと多めなのだが、その麺の上に厚さ１センチはあろうかという特大のチャーシューがド～ンと覆いかぶさっている。

　こだわりの自家製麺を醤油ダレにしっかりと絡めて口に入れると、ツルッとした口当たりが何とも心地よく、コシのある歯ごたえが絶妙！　麺に絡んだラードのうま味が噛むほどに口の中に広がり、食欲をぐいぐいと呼び覚ます。分厚い豚バラ肉は心地よい軟らかさで、これまたジューシー！　そこへ揚げネギの風味がアクセントとなって思わず箸が止まらなくなる。

　店は深夜まで営業しており、ロッチの２人が訪れるのもほとんどが夜。普通のラーメンよりも低カロリーながら、ガッツリ空腹を満たしてくれる一杯をぜひどうぞ。