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1年9カ月ぶり運航 韓国からチャーター便 あすまで県内視察

 韓国・アシアナ航空の福島空港-ソウル間のチャーター便が21日運航され、韓国の観光公社や政府関係者ら訪問団とツアー客合わせて172人が福島県を訪れた。福島空港-ソウル間の定期路線は東日本大震災と東京電力福島第一原発事故以降、運休しており、1年9カ月ぶりに運航された。
 訪問団は団長の李参(イ・チャム)韓国観光公社社長をはじめ、韓国政府文化体育観光部職員、旅行会社幹部、俳優のチェ・ブラムさんら55人。23日まで福島市の仮設住宅や除染情報プラザ、会津若松市の鶴ケ城など観光地を視察する。韓国の報道関係者らも同行する。
 歓迎セレモニーは県や須賀川市、玉川村の担当者らが横断幕を掲げて歓迎、あかべこキーホルダーや観光パンフレットを配り、本県産のリンゴと地酒を振る舞った。
 取材に訪れたイ・チヘさん(33)は「実際に見てみないと福島のことは分からない。福島の現状を正しく伝えたい」と話した。
 折り返しの便にはソウル市内のツアー客174人が搭乗した。23日にチャーター便が再度運航される。

 韓国観光公社の李参社長は21日、県庁で佐藤雄平知事と会談した。
 李社長は今回のチャーター便運航について「福島と韓国との交流が震災前に戻る契機になったと確信した。福島の安全な情報を発信し、交流活性化につなげたい」と語った。
 佐藤知事は「福島の食やおもてなしの心に触れ、現状を韓国国内に伝えてほしい」と述べた。佐藤知事は李社長に、県産のリンゴなどを贈った。
 李社長は会談後に取材に応じ、路線再開について「今回のように(満席になる)需要があれば路線再開につながる。福島県にもさらなる支援をお願いしたい」と語った。アシアナ航空は年明けに、チャーター便を運航する方向で調整している。
 同日は福島市の県文化センターで韓国観光公社主催のミュージカルが上演された。席上、俳優のチェ・ブラムさんが県から「ふくしま国際親善大使」に認証された。

■本県と韓国の観光関係者が意見交換 福島で会合

 本県と韓国の観光業関係者の意見交換会は21日、福島市の福島ビューホテルで開かれた。
 約50人が出席した。観光庁の加藤隆司審議官が「ホテルやゴルフ場などは韓国からの旅行客を受け入れる準備ができている。福島の現況を正しく理解してほしい」、韓国政府のキム・ヨンス国際観光課長が「温かいもてなしに感謝する。両国の観光交流が再開するきっかけになる」とそれぞれあいさつした。
 県内の旅館・ホテル、ゴルフ場、スキー場の担当者が、震災後の現状や韓国客の受け入れに向けた取り組みなどを紹介した。

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本県産の地酒を味わう韓国人ツアー客
本県産の地酒を味わう韓国人ツアー客
佐藤知事からリンゴを受け取る李社長(右)
佐藤知事からリンゴを受け取る李社長(右)

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