片瀬那奈さん（匿名探偵）

何の役だってやりますよ

　写真撮影の際、「壁に寄りかかる感じで」と注文したら、「これでいいですか？」と壁に向かって立ち、額から寄りかかった。ちゃめっ気たっぷりなしぐさに、こちらの緊張が一気に緩んだ。

　「江東区出身の下町っ子ですから」。その言葉の通り、さっぱりとした話しぶりが印象的だ。ドラマで演じる響子は、時に探偵を惑わすセクシーな役柄。「自分とは似ても似つかない役」と苦笑する。それよりも随所に見られるコメディータッチのノリの方が、素に近いようだ。

　デビュー当時、やみくもな自信があったが、それもすぐ打ち砕かれたという。「出演作を見たら、本当に下手で……。女優としての自覚がなかった」。その悔しさが、仕事への貪欲さにつながっている。

　様々な家電製品に興味があり、その配線が特技の一つというから驚く。「何でも知りたいんです。仕事につながることもあるので」。今後は、「お笑い番組のかぶり物だってやりますよ。そういうの、大好きですから」。まだまだ未知の可能性を見せてくれそうだ。

　（文・浅川貴道　写真・高橋美帆）

　Ｑ　この仕事をしていなかったら何をしていた？

　Ａ　カフェのある花屋です。花が大好きなので。でも、ただ花を買うだけの場所じゃないというところがポイント。だからカフェをつけてみました。

　Ｑ　注目している家電は？

　Ａ　音響機器にこだわっているので、ヘッドホンです。高音、低音だけでなく、中音がしっかりしている製品がいいです。

　Ｑ　行ってみたい旅先は？

　Ａ　砂漠のある場所。あと、モロッコやタイの島々とか。旅は大好きなので、行きたい所だらけです。

　Ｑ　休日の過ごし方は？

　Ａ　平日が休みの日は、テーマパークやアウトレット、お寺にも行きます。土日が休みなら、家でゲームをしたりしています。何もしないでいるということはないですね。

匿名探偵　テレビ朝日系　金曜後１１・１５（一部地域は異なる）

　ハードボイルドなたたずまいながら、少し間の抜けた探偵（高橋克典）が、弁護士の響子（片瀬那奈）や、大家の真由美（三浦理恵子）らの助けを借りながら、様々な事件を解決する。