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東電福島復興本社始動 賠償、除染迅速に

 東京電力が楢葉町のJヴィレッジに設置した福島復興本社が4日、業務を開始した。福島第一原発事故からの本県復興に向け、避難者の賠償や除染などの迅速化を目指す。
 開所式は同日、復興本社で行われ、東京の本店にも中継された。下河辺和彦会長は役員、社員約80人に対し「年間10万人規模で福島の地で復興を支援する。新生東電に向け厳しいいばらの道は続くが心と力を一つに福島復興に向け頑張ろう」と呼び掛け、「この1年が東電の正念場になる」と全社態勢で賠償や除染の推進に取り組むよう求めた。
 広瀬直己社長は本県復興への東電の「本気度」が試されると強調。「全社員が必ず一度、現場に足を運び、見て感じて汗を流す。アクションプランのスタートの年をトップギアで始めたい」と訴えた。「3年連続の赤字は許されず、会社としての体をなさない。平成25年度の黒字化は使命だ」とも述べた。
 復興本社代表の石崎芳行副社長は「福島の再生は歴史に残る大事業になる。被災者の苦しみを忘れず、東電魂で責任を果たしていく」と所信表明した。水力、火力、原子力などの電気事業と浜通りとの関わりが明治時代にさかのぼる歴史を踏まえ、「全社員一丸で明治からの100年に及ぶ福島への恩を必ず返したい」とし、「この地に住み何が足りないかを確認し、スピード感を持ちたい」と述べた。
 復興本社は企画総務部、福島原子力補償相談室、除染推進室、復興推進室、福島広報部の5部室で構成し、企画総務部はJヴィレッジ、残る4部室は福島市に置く。企画総務部には石崎副社長ら約30人が常駐する。

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東電が楢葉町のJヴィレッジに設置した福島復興本社の開所式で年頭訓示をする広瀬社長(右)
東電が楢葉町のJヴィレッジに設置した福島復興本社の開所式で年頭訓示をする広瀬社長(右)

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