「八重の桜」感動の拍手 福島で大河「第1話」先行上映会
来年のNHK大河ドラマ「八重の桜」の先行上映会は19日、福島市のこむこむで開かれ、会津藩士の娘で同志社大創設者・新島襄の妻・八重を主人公にした作品がお披露目された。参加者は出来栄えに感嘆するとともに、地域活性化への波及効果にますます期待を高めた。
1月6日放送予定の第1話「ならぬことはならぬ」を、県内の商工観光、自治体関係者ら約100人が鑑賞した。会津の人々の真っすぐな生き方が美しく描かれた物語に、感動の拍手が湧き起こった。
八重役の女優綾瀬はるかさん、八重の幼少時代を演じる子役の鈴木梨央ちゃん、八重の兄覚馬役の俳優西島秀俊さんがビデオメッセージを寄せた。
会津若松商工会議所の宮森泰弘会頭(68)は「大きなスケールで表現されており、これからの日本に道筋をつけてくれる作品だ。会津の風景や教育理念もよく描かれていた」と笑顔を見せた。
県観光交流局の星春男局長(55)は「八重の力強い生き方が県民に元気や希望を与えてくれることと期待している。本県観光の復興にもつながればいい」と話した。
本県の観光をPRする「ふくしま八重隊」で会津時代の八重に扮(ふん)している福島市の渡部真希さん(26)も来場。「涙なくして見られない場面があり、引き込まれた。八重について学ぶこともできた。私たち独自の八重の姿を出していけたら」とさらに意欲を燃やしていた。
毎週日曜午後8時から放送される。初回は74分拡大版となる。先行上映は11日にも東京都で報道関係者を対象に行われた。
監修に協力している前会津図書館長で会津歴史考房主宰の野口信一さん(63)は別の日に番組映像を見た。「若松の石部桜が登場するオープニングをはじめ映像も美しい。『ならぬことはならぬ』という言葉を通して、会津の精神性や正義が全国に伝わる。今後が楽しみ」と期待を高めている。
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