短評
『東北のテマヒマ【衣・食・住】』 21_21DESIGN SIGHT著
宮城・白石和紙の「紙衣」は、奈良・東大寺の「お水取り」で修行僧が着用する。
防寒用に野良着に施す、青森・弘前の「こぎん刺し」は、幾何学模様が美しい。
本書は、東京・港区の「2121(トゥーワン・トゥーワン)デザインサイト」で開催された、東北のものづくりを紹介する二つの展覧会の記録集。『衣』は三宅一生、『食と住』は佐藤卓と深澤直人という各分野の著名デザイナーが企画に携わった。
衣類から伝統工芸品や食材、生活用品など、東北6県の計64種の産品を鮮明な写真と解説を付けて紹介。冬場に凍らせて保存食とする食材ひとつとっても餅や豆腐、イモに大根と様々で、創意工夫の幅広さと伝統に培われた機能美が伝わる。
東日本大震災からもうすぐ2年。東北人が手間暇かけた手仕事に、新しい年の勇気をもらう。(マガジンハウス、2200円)(井)
(2013年1月14日 読売新聞)
- 『よみがえる天平文様』 藤野千代著 (1月21日)
- 『ロスジェネ心理学』 熊代亨著 (1月21日)
- 『戦力外通告』 遠藤宏一郎+TBSテレビ「バース・デイ」取材班著 (1月21日)
- 『東北のテマヒマ【衣・食・住】』 21_21DESIGN SIGHT著 (1月14日)
- 『明治<美人>論』 佐伯順子著 (1月14日)
- 『東京吉祥寺田舎暮らし』 井形慶子著 (1月14日)
- 『かばの本』 ヒポミ文・写真 (12月24日)
- 『山に登って考える』 大野剛義著 (12月24日)
- 『いいかげんがちょうどいい』 関根潤三著 (12月24日)
- 『聞耳の森』 土屋仁応 (12月17日)
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