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青色申告をやめて白色申告にしたい

 配偶者と死に別れ、子どももいません。田舎に戻って農業をしつつ、細々と暮らしていければと考えています。年収は300万円ほどとなりました。田舎に戻ればさらに減収となります。確定申告を青色から白色に変えて簡単に済ませたいと思いますが、手続きなどは必要でしょうか。(A.A 62 岡山県)

取りやめる年の翌年3月15日までに届け出を

 青色申告を取りやめる年の翌年3月15日までに、「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を、納税地を所轄する税務署長に届け出ることにより、取りやめることができます。

 ただし、白色申告者で従来は記帳、帳簿等の保存義務のなかった方にも、記帳、帳簿等の保存制度の対象が拡大される税制改正がありましたので、注意が必要です。

 従来は白色申告者のうち、前々年分あるいは前年分の事業所得等の金額の合計額が300万円を超える方については、記帳、帳簿等の保存の義務がありました。しかし、平成26年1月からは、事業所得(農業)、不動産所得又は山林所得を生ずべき業務を行う全ての方が記帳、帳簿等保存制度の対象になることとなりました(所得税の申告の必要のない方も対象となります)。

 よって、青色申告を取りやめて白色申告へ変えたとしても、平成26年1月からは記帳、帳簿等の保存義務が生じることとなります。

 記帳する内容は、農産物の収穫に関する事項、家事消費等、売上げなどの収入金額、農産物の収穫価額に関する事項、仕入れや経費に関する事項について、取り引きの年月日、売り上げ先、仕入れ先その他の相手方の名称、金額、日々の売上げ・仕入れ・経費の金額等を帳簿に記載します。

 記帳にあたっては、一つ一つの取り引きごとではなく、日々の合計金額をまとめて記帳するなど、簡易な方法で記載してもよいことになっています。

 帳簿・書類の保存期間について、収入金額や必要経費を記載した帳簿(法定帳簿)については7年、業務に関して作成した上記以外の帳簿や決算に関して作成した棚卸表その他の書類、業務に関して作成し、又は受領した請求書、納品書、送り状、領収書などの書類は5年間保存する必要があります。

 上述の通り、平成26年1月からは白色申告者にも記帳、帳簿等の保存義務が生じることとなります。青色申告には各種特典もありますので、従来通り青色申告を継続されるのも一つの方法であると思われます。

 (橋本優三・税理士)

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ヨミウリ・オンライン連載「マネー相談室」2013年1月11日(金)より
2013年1月15日  読売新聞)

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