第５５回県中学校体育大会スキー競技大会は１５日、金山町で開幕した。初日は太郎布高原クロスカントリーコースで男女の距離フリーを行い、距離男子フリー５キロは一ノ瀬和成（猪苗代・東１年）が初優勝を飾った。距離女子フリー３キロは菅家亜紀（伊南３年）が２連覇を達成した。
　県中体連、県教委、県スキー連盟などの主催。距離、回転、大回転の各種目に約１９０人が出場している。
　１６日は同会場で男女の距離クラシカル、フェアリーランドかねやまスキー場で男女の回転を行う。各種目の上位入賞者は２５日から秋田県鹿角市で開かれる東北大会、２月２日から富山市などで開かれる全国大会に出場する。

■菅家　果敢に攻め最高の誕生日
　距離女子フリーで２連覇を果たした菅家亜紀（伊南３年・写真）は「最初から積極的に攻める思い通りのレースができた」と会心の笑みを浮かべた。
　序盤からスピードを上げ、次々と前の選手を追い抜いた。最後まで勢いを落とすことなく、出場選手で唯一、１０分台のタイムでゴールした。
　昨年１２月に北海道で行った合宿ではトータル２８０キロを滑り、スタミナをつけた。その一方、フォームが乱れ、思うような滑りができない状態に陥った。合宿から帰ると小学校から指導を受ける羽染大輔コーチのアドバイスを受け、モットーに掲げる「美しいフォーム」を取り戻すことに全力を挙げた。５００メートルのダッシュを連続して滑り、スピード力も強化した。大みそかや正月も休まずに、練習に明け暮れ、万全の態勢で臨んだ中学生最後の大会だった。
　１５日は１５歳の誕生日。「一生の記念になった」と喜んだ。クラシカル、さらにリレーでの「３冠」に向け、意欲を燃やす。
　◇距離▽男子フリー（５キロ）（１）一ノ瀬和成（猪苗代・東）１５分１０秒３（２）馬場那央也（只見）（３）神汰輝（猪苗代・東）（４）鈴木蓮（同）（５）五十嵐壮志（南郷）（６）星水月（田島）（７）一条英昭（只見）（８）大川原一彰（猪苗代・東）
　▽女子フリー（３キロ）（１）菅家亜紀（伊南）１０分４７秒８（２）増子風鈴（猪苗代）（３）五十嵐蛍（南郷）（４）小林萌々（猪苗代）（５）馬場美菜子（伊南）（６）弓田真央（田島）（７）山内結（只見）（８）馬場理歩（南郷）

■一ノ瀬１年生で初の快挙

　距離男子フリーで王座に輝いた一ノ瀬和成（猪苗代・東１年・写真）は「支えてくれた家族やコーチに感謝したい」と喜んだ。同部門の１年生の優勝は初めて。
　「スタートから全力を出し切れたのが良かった」と話し、上り坂でペースを落とさないよう特に注意したという。２位と０・９秒のわずかの差で勝利をつかんだ。
　小学１年生のころ本格的にスキーを始めた。コーチや兄の熱心な指導で一気に上達し、小学時代はほぼ負け知らずだった。しかし、２年前の小学５年生の時の大会で優勝を逃して以来、なお一層練習に精を出すようになったという。
　これまで、腕立て伏せや走り込みで筋力や持久力を養ってきた。大みそかや元日も休まず練習に励み、大会に向けて調整を続けてきた。
　「全国の舞台で上位入賞できるように努力を重ねていきたい」。さらなる高みを目指している。

（ 2013/01/16 08:35 カテゴリー：福島のスポーツ ）