伊藤とし子のひとりごと

佐倉市議会議員4期目
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5/14 グリーンテーブル視察「東松島市を訪ねて」 

2013-05-20 17:48:33 | 再生可能エネルギー問題
先週のことになるが、5月14日・15日と民主党議員と無所属議員で作る「原発のない社会を目指すグリーンテーブル」の視察研修に参加させていただいた。
昨年は、Jビレッジ視察に参加したが、通常入れない所に行けるということで、今回の目玉は女川原発。
心躍らせて参加した。
メンバーは100人以上いるということだったが、日程調整が難しく、参加者は12人。
お世話役の宮城県議 ゆさみゆきさんをはじめ副代表 武蔵野市議 川名ゆうじさんというメンバーを見てもわかる通り、和やかな楽しい会だったが、しっかり問題点を挙げて質問準備を進めていただいていた。

南相馬市議の小川尚一さんから福島原発事故後の南相馬市の現状報告があった。
合併後で一体化する前に、事故で原発からの距離で線引きが行われ、市民の気持ちが分断されている状況。
71,000人の人口が一時1万人にまで減り、現在47,000人に戻ったが、若い人はまだまだ戻れず、1,800人が全国に避難しているということだった。
原発事故被害だけでなく海岸線に沿って40㎢が津波被害にもあっているということだった。
南相馬市 桜井勝延市長は脱原発首長会議の3人の共同代表の一人だが、南相馬市も脱原発宣言を行っている。

第一日目は東松島市。
阿部秀保市長はお忙しい中、
 地震被害の状況
 がれき処理について
 再生可能エネルギーでのまちづくり「環境未来都市東増島」について
1時間半も質問に答えていただいた。

詳しくは大野ひろみさんがブログで報告しているので、私は残りの部分を書くことにする。

東松島市は今までに3度も大きな地震被害にあっており、激甚災害法も2度目の経験だった。
備えはしてきたが、今回は津波という今までにない被害にあい、1,105人が死亡し27人はまだ行方不明という大きな被害にあった。

4年前から地方分権を進めてきて、8地区に市民センターを作り、社会教育をすすめてきており、市長自らが説明責任を果たすということで、市民との関係性を作ってきたということだった。
また、職員をとても信頼していて、
「仙台市は百万人都市で職員レベルは高いが、東松島市の職員レベルも高いと自負している。」とおっしゃった。

発災直後からがれきを14分別して処理したのも、前回の震災経験から。
私たちは昨年5月、仙台方式言われた先進的なガレキの分別処理を視察したが、津波被害で立ち寄った東松島市でも模範的がれき処理を行っていたとは知らなかった。

費用負担もさることながら、3年間しか使わない焼却炉を作るより元は市民の財産であるガレキを97%リサイクルして、被災者の雇用創出につなげる、ということだった。
驚きです。

詳しくは「分別でがれき処理を効率化 宮城県東松島市市民生活部長 大友利雅」の資料を元に、説明していただいた。

おかげで、重機オペレーターを200人養成し、女性もいるとか。

集団移転先の選定がなぜうまくいったのですか? いう質問に、市長は、
7所 230haを住民自身が選んできたということで、用地買収には初めから市長が出ていった。

震災後、デンマーク大使館、フレデリック皇太子から支援を受けたというつながりで、国の環境未来都市構想に手を挙げた。

私たちが昨年視察した、デンマーク ロラン市とは技術提携し、再生可能エネルギーでの街づくりを目指している。
ロラン市とは藻イノベーションでもつながっていくということだった。

なぜ再生可能エネルギーと考えたのですか? との質問に、
命の問題が持ち上がったから、という意外な答えが返ってきた。

今回の震災では1か月間停電が続いた。
震災前の防災計画では腎臓透析患者は仙台市へ搬送する予定だったが、水と電気は常時確保する必要があると考えた、ということだった。

東松島市長とグリーンテーブルの視察メンバー
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津波被害のJR仙石線 野蒜駅舎
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津波堤防のかさ上げ工事中 ダンプが走っています。
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