20日午前の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反落した。午前の終値は前日比367円04銭（2.15％）安の１万6681円33銭で、昨年１月14日に付けた終値ベースの昨年来安値を下回った。原油先物相場の下げが続き、世界景気の減速に対する警戒感が強まった。中国の株式・為替相場の先行き不透明感も根強く、株価指数先物に断続的な売りが出て日経平均を押し下げた。個人投資家などの押し目買いで小幅に下げ渋る場面もあったが、前引けにかけて下げ圧力が一段と強まった。値がさのファストリやソフトバンクが大きく下げたほか、トヨタや三菱ＵＦＪ、日立など主力株が軒並み下げた。
ＪＰＸ日経インデックス400と東証株価指数（ＴＯＰＩＸ）はともに大幅反落した。
ＷＴＩ（ウエスト・テキサス・インターミディエート）原油は期近の２月物が日本時間20日の時間外取引で１バレル28ドルを割り込んだ。産油国の投資資金の引き揚げや新興国経済への悪影響に懸念が高まり、運用リスクを回避する動きが広がった。外国為替相場が円高・ドル安方向に振れたことが重荷になったほか、前日の米株式市場で主要株価指数の戻りが鈍く、米景気に対する投資家の信頼が揺らいだことも株価の重荷になったとの声が聞かれた。
前引け時点の東証１部の売買代金は概算で１兆800億円、売買高は10億7242万株。東証１部の値下がり銘柄数は全体の約８割にあたる1533、値上がり銘柄数は312、変わらずは88だった。
ソニーが急落。太陽誘電やダイキンも大幅に下げた。一方、日水や花王は小幅高。15年４～12月期の好業績が伝わった日通の上昇が目立った。
東証２部株価指数は反落した。朝日インテクやベネ・ワン、鳥貴族が下げ、コメ兵や川澄化が上昇した。〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）〕