サブカテゴリー

野球のツボ

名物「衝突プレー」が「ラフ・プレー」に様変わりの気配

 本塁上の衝突プレーは、大リーグの売り物だが、これが様変わりの気配だ。大リーグ機構(MLB)が衝突プレー規制に向け動きだした。先週のGM会議の後、同機構のジョー・トーリ副会長が「手を打つ時だ。ウインターミーティングで議論を詰める」と言った。

 2011年、ジャイアンツのスター捕手バスター・ポージーが衝突プレーで脚の骨折と脳振とうでシーズン大半を棒に振った。ブルース・ボウチー監督やアスレチックスのビリー・ビーンGMは自軍の捕手に「衝突プレーは避けろ」と命じた。これが問題提起になり、議論が続いていた。

 MLBが改革を急ぐ事情もある。脳振とうは、その後数十年にもわたって頭痛、吐き気、目まい等の後遺症を残すという医学界からの警告だ。8月にはNFL(アメリカンフットボール)が後遺症被害補償の法廷闘争で、4000人もの引退選手に約756億円の和解金を払うはめになった。野球ではファウルチップ、死球、打球、フェンスへの衝突と本塁上に限らず全選手の頭が危険にさらされる。MLBにとってNFLの賠償は人ごとではなかった。

 もっともMLBは選手の頭部保護に熱心だった。メーカーと共同でポジション別新型ヘルメットを開発中だし、頭部に衝撃を受けた選手の検査強化と十分な休養日を取らせるよう球団に指示していた。

 球宴でのホーム突入で捕手を骨折させたことで名高いピート・ローズ氏は「捕手も走者もリスクを覚悟でプレーしている。衝突プレーの排除は不可能」と言う。「まさにプロ」と称賛されたローズ氏のプレーも時は流れて「ラフ・プレー」に変わる。選手保護だから、それも仕方ないことなのだろう。(野次馬)

[ 2013年11月17日 ]

Webtools & Bookmarks

バックナンバー

写真

人気ニュースランキング

    ※集計期間:

    » 続き

    【楽天】オススメアイテム
    クイックアクセス

    スコア速報

    特集

    選手名鑑

    オススメ

    スペシャルコンテンツ