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五輪プレーバック 浅田真央

15歳で女王も年齢制限でトリノ五輪出場できず

05年GPファイナルで優勝した浅田真央
Photo By 共同

 【06年2月トリノ五輪出場できず】05年12月のGPファイナル(東京)では荒川、スルツカヤを撃破し、15歳で氷上の主役を演じたが、国際スケート連盟が定める年齢制限の規定に87日足りず出場できなかった。

 特例での出場を求める世論も高まったが、当時の山田満知子コーチと浅田、家族の間でも「トリノに出たい」という願望は話題に上らなかった。「これからの4年間は長いと思います」と、バンクーバー五輪への4年間を覚悟した。

国際大会で初めてキム・ヨナに敗戦「いいライバル」

表彰台で花を掲げる浅田真央(左)とキム・ヨナ
Photo By AP

 【06年3月世界ジュニア選手権(スロベニア)】ショートプログラム(SP)2位からの逆転を狙った浅田真央(15)は、トリプルアクセル(3回転半)の失敗などが響き、フリーでも97・25点の2位となり、連覇を逃した。SPで首位発進し、フリーも116・68点で1位だったキム・ヨナ(15=韓国)が浅田に24・19点の大差をつけて韓国初の世界女王になった。浅田がジュニアの国際大会で負けるのも、キム・ヨナに真ケるのもこれが初めてだった。

 直前でキム・ヨナが好演技を披露し、自己ベストの高得点を出した。「真央はジャンプだけでジャンプを失敗したら負けちゃうけど、向こうはスケーティングが上手だった」。「ヨナはいいライバル。一緒に頑張っていければと思う」。この瞬間から10年バンクーバー五輪への戦いが始まった。

最下位から巻き返して準優勝も…新ルール対応できず

ショートプログラムの最下位からフリーの見事な演技で2位になった浅田真央
Photo By AP=共同

 【07年12月GPファイナル(イタリア)】浅田真央(17=中京大中京高)はショートプログラム(SP)でジャンプを1度とばしてしまうミスで、最下位と出遅れた。このシーズンから行われたジャンプのルール改正に対応できず。シニアデビュー以来、初めて表彰台を逃すピンチだったが、2位となり、3年連続の表彰台に立った。フリーではトリプルアクセル(3回転半)を含む11度のジャンプすべてを成功させた。合計得点ではキム・ヨナ(17=韓国)に5・24点及ばなかった。

“コーチ不在”も強い…初めて世界女王に輝く

フィギュアスケート世界選手権の女子で初優勝を飾り、金メダルを手に笑顔の浅田真央
Photo By 共同

 【08年3月世界選手権(スウェーデン)】浅田真央(17)はショートプログラム(SP)2位、フリー2位の121・46点をマーク。合計185・56点で逆転し、日本人5人目の世界選手権女王となった。

 得点源の2種類目の2連続3回転は回転不足。スピンなどで盛り返したものの、技術点はフリー1位のキム・ヨナに3・93点も離された。だが、開幕前にロシアでバレエを学んで培った表現力で上回り、合計点で逆転。ジャンプ以外でも勝負できる強さを世界にアピールした。大会前にアルトゥニアン・コーチとの師弟関係を解消し、コーチ不在で挑んだ大会でつかんだ優勝だった。

新コーチ就任を発表!タラソワ・コーチに師事

記者会見でタラソワ氏の新コーチ就任を発表するフィギュアスケートの浅田真央選手
Photo By 共同

 【08年6月新コーチ発表】浅田真央(17=中京大中京高)が、ロシア人の名コーチ、タチアナ・タラソワ氏(61)に師事すると発表した。同氏は98年長野のクーリック、02年ソルトレークシティーのヤグディンら五輪男子金メダリストを育成。荒川静香も04年ドルトムント世界選手権優勝時に指導を受けた。バンクーバー五輪へ「自分だけに一生懸命に指導してくれる」と専属で指導を受けられることが決め手となった。だが、これまでの調整法とは大きく異なり、当初は戸惑いもあった。

シニアで初めてメダル逃す…キム・ヨナは200点超えV

女子フリーでトリプルアクセルの着氷に失敗。転倒する浅田真央
Photo By 共同

 【09年3月世界選手権(米ロサンゼルス)】日本人初の大会連覇を目指した浅田真央(18)だったが、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒するなど合計188・09点の4位に終わった。メダルを逃したのは13歳で出場した03年12月の全日本選手権で8位になって以来、5年3カ月ぶり。自身の出来以上にショックだったのがライバルの得点だった。

 キム・ヨナは女子史上初の200点超えとなる計207・71点の世界最高で初優勝。表現力を表す5項目ですべて8点台をマークされ、演技点だけで5・52点差をつけられた。さらに、キム・ヨナに大きなミスがあったにもかかわらず、優位なはずの技術点でも3・04点劣った。

 シニアの直接対決で3勝4敗と負け越し、世界最高をマークしたキム・ヨナと差が開いた印象を残した。「彼女(キム・ヨナ)の存在が刺激になる。来季は毎試合、パーフェクトにできるようにしたい」。

キム・ヨナに3連敗…過去最大36・04点差で完敗

女子フリーで転倒する浅田真央
Photo By 共同

 【09年10月GPシリーズ・フランス杯(フランス)】浅田真央(19)はショートプログラム(SP)3位、フリー2位で、合計173・99点の2位に終わった。フリーではトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に今季初めて成功したものの、その後のジャンプでミスを連発。フリーで133・95点、合計で210・03点と、ともに世界歴代最高得点をマークして優勝したキム・ヨナ(19=韓国)に過去最大の36・04点差をつけられる完敗で、直接対決は3連敗となった。基礎点8・20点のトリプルアクセルを4回決めても及ばない大差で叩きのめされた。

シニア自己ワースト…GPファイナル進出絶望

女子フリーの結果が振るわず、暗い表情で引き揚げる浅田真央。右はタラソワ・コーチ
Photo By 共同

 【09年GPシリーズ・ロシア杯】浅田真央(19=中京大)はSP6位、フリーでも98・34点の5位となり、合計150・28点で5位に終わった。キム・ヨナに大敗したフランス杯から巻き返すどころか、51・94点のSP、フリー、合計、順位とすべてシニア自己ワーストを記録し、12月のGPファイナル(東京)進出が絶望的となった。「トリプルアクセルはどうしても力が入ってしまう。やっぱりトリプルアクセルが決まらないと…」。浅田はかつてない窮地に立たされた。

4連覇でバンクーバー切符!「金メダルがいいな」

「全日本4連覇」で五輪出場を決めた浅田真央
Photo By スポニチ

 【09年12月全日本選手権兼バンクーバー五輪代表最終選考会】SP首位の浅田真央(19)がフリーでもトップの135・50点をマークし、合計204・62点で4連覇を達成、バンクーバー五輪出場を決めた。06年トリノ五輪は年齢制限で出場できなかったが、4年を経て初めて立つ夢の舞台では、復活したトリプルアクセルで金メダルを狙う。代名詞のトリプルアクセルがバンクーバーへの道を切り開いた。今季9度試み1度しか決められなかったが、大一番で成功。「金メダルをもらう時はすごくうれしいし、良かったって思う。(五輪でも)金メダルがいいな」。

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