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苦手だった球場は…風に苦労した千葉マリン、傾斜が違う神宮

ロッテ戦に先発した下柳
2006年5月26日、千葉マリンスタジアム(現在のQVCマリン)でロッテ戦に先発した下柳
Photo By スポニチ

 どうも〜。1週間のごぶさたです。下柳です。さてさて、今回、スポニチさんの記者から与えられたテーマは「球場別の投球術」ですか。では、さっそく始めましょ。

 このテーマで真っ先に頭に浮かんだんは、千葉マリンスタジアム(現在のQVCマリン)やね。

 みなさん、ご存じの通り、あそこは風がえげつない。例えば、スコアボードに掲げられている球団旗があるやろう。普通、その旗の動きを見ればグラウンドでの風向きが分かるよね。でも、マリンの場合は、そうはいかない。

 スコアボードの旗の向きが、外野→内野の風向きやったとする。でも、その風はバックネットに一度当たって、マウンド方向に跳ね返ってくるんや。

 だから、マウンドにいるオレにとっては、向かい風になるわけよ。その場合、風からの抵抗が強くなるから、フォークなんかの落ちるボールは通常よりもよく落ちるし、スライダーなんかも普段より曲がりが大きくなってしまう。

 その分、何をするかと言うと、フォームを微調整せなしゃあない。仮にいつもの感覚で投げることになれば、自分自身で制球がきかなくなるんやからね。

 でも、それでも、対応できないこともある。横からの風は、マウンドで立ってられないこともあったからな。しかも、試合の途中でコロコロ風向き、強さが変わるんや。だから、例えば4回から急に曲がりが悪くなったりする。

 オレの場合、経験があるから、それでも何とか対応しようとするんやけど、初めてのピッチャーなんかは、自分のフォームに原因を求めてしまう。そうなると、ドツボやわね。自分で勝手に崩れていくというのは、まさに、そのことや。

 社会人の新日鉄君津時代から、千葉マリンでは投げとった。でも、当時のオレは真っすぐとカーブだけ。真っすぐは150キロぐらい放れていたから、風も何も関係あらへん。いわゆる、力でねじ伏せるピッチングをしとったからね。

 もう一つ、嫌いというか、苦手な球場があるとすれば、それは神宮球場やったね。

 たいていの読者の方は分からないと思うけど、神宮はホームベースから外野に向かって、いわゆる「打ち下ろし」みたいになっている。

 だから、マウンド上からキャッチャーを見ても、いつもとは傾斜が違う。もっと書けば、キャッチャーが自分の目線より上におるような感覚に陥るんや。これは、ほんまに投げづらかったよ。

 そういうのって、データを調べれば、顕著に表れているはずや。そう思って、スポニチさんの元下柳番に改めて見てもらったわ。で…。

 ▼千葉マリン 38試合 0勝4敗4セーブ 防御率6・27

 ▼神宮 7試合 0勝4敗 防御率7・55

 うーむ。予想通りというか、それ以上というか…。数字は正直やな。生涯通算の防御率が3・92やから、神宮なんか、ほぼ倍やもんね。

 あとは、球場によってはビジターのブルペンが、実際のマウンドの傾斜と全然違うことがある。東京ドームとかナゴヤドームとかね。だから、初回の投球練習では特に神経を使ったよ。踏み出す右足の部分を入念に削って、投球練習していた。そこで微調整しとったわけよ。

 そんなこともあったりするから、ビジターの球場へ入ったら、すぐにマウンドの傾斜をチェックすることが日課やったね。マウンドに立って、ホームを眺めてみる。そういう部分を少しでも疎かにしてしまうと、プロではすぐにつけ込まれてしまうからね。

 今回はちょっと苦い記憶を並べてしまったけど…。そうや、誕生日だった5月16日に、品川駅で「ドクターイエロー」を見られたよ。これは、ほんまにラッキー。詳細はオレのブログでどうぞ。

 次週は甲子園について書かせてもらいますわ。本当に日本一の球場! では、また来週、会いましょう。

[ 2014年6月2日 ]

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