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人生を変えてもらったメンタルアドバイス、その明確な理論とは

 スポニチアネックス読者のみなさん、いかがお過ごしでしょうか? どうも、下柳です。

 阪神の秋季安芸キャンプ。連日のにぎわいを見せているようですな。観客数も第1クールだけで、昨年の全日程分を超えたとか。それも、これも、やっぱり金本効果はあるやろうね。だって、ちょっと「返事は!」と怒っただけで、スポーツ新聞の一面になるんやもん。あれには、思わず笑ったよね。

 今回は現役時代にメンタルアドバイスをいただき、大変お世話になっている福島大・白石豊教授との思い出について書いてみたいと思う。そもそもの出会いは2001年のことやった。日本ハムの若手選手が一斉に、メンタルアドバイスを受ける機会が設けられた。

 その時から白石先生は実績もある方で、オリンピック選手を指導したこともある、その世界では有名な大学教授やったらしい。でも、オレは本当に半信半疑でね。若手を見つけては「お前ら、きっと洗脳されるぞ」なんて茶化しとった。ここだけの話やけどね(笑)。

 とはいえ、オレ自身、30歳を過ぎ、選手としての過渡期にさしかかっとった。自分の壁を壊したくて、方法論を探し回っていた時期やった。当時はまだ若くて、ムラッ気の多さから、良いときと悪いときを繰り返す安定しない野球人生を考え、本当はメンタルのことが少し気がかかりではあった。

 そうこう考えているうちに、白石先生が日本ハムの若手選手と面談するために東京ドームへいらっしゃった。たまたま同じ日のオープン戦で自分が投げて、1イニングで9失点してしまった。マウンドから降りてすぐ、先生の部屋へ飛び込んだよ。その場で「自分もお願いします」と頭を下げたことを覚えている。

 実は、その試合、オレとしては納得いかないことがあった。先にも書いたように、東京ドームでの試合でね。そのマウンドが、コンクリートのように硬いものやった。オレからしたら「何でやねん?」というほどに。

 それには伏線があって、2000年秋に日米野球が行われていた。その際、アメリカチームから「このマウンドでは柔らかすぎる。もっと硬くしてほしい」というクレームが入ったらしいんや。ドーム側は米国の要求を受け入れ、マウンドを改修。日本で野球をしているオレたちにとって硬すぎるマウンドは、そのまま放置されていた。

 オレはその時、マウンドの硬さが気になって仕方なかった。そこに気を取られたことで、思うようなパフォーマンスができない。あれよ、あれよ、という間の9失点…。白石先生のところを訪れ訴えたのも、まさにマウンドのこと。「失点したのはマウンドのせいなんです」と文句をつけたことを覚えている。

 それに対する先生の答えは明確やった。先生のメンタル理論にあてはめると「外側からのプレッシャーは皆に等しくかかっているんですよ」と。つまり、相手の投手も、日本ハムの投手も登板条件は全く一緒。自分だけが「こんなマウンド硬くて投げられるかっ」という話は通用しないことに、気付かせてもらえることができた。

 その日を境に、白石先生とお話させていただくようになり、阪神へ移籍してからは個人的にご指導いただくこととなった。その後は瞑想法、感情コントロールなど、多くの好影響を与えてもらって。本当に人生を変えてもらった出会いやった。というわけで、来週も白石先生との話をかかせてもらうことにします。では、また来週!

[ 2015年11月9日 ]

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