山本昌さん　あの食欲も現役生活を続行できた理由だと思う！

“投げるレジェンド”中日の山本昌 Photo By スポニチ

　どうも〜。鹿児島は奄美大島から下柳です。みなさん、いかがお過ごしですか？？

　オレは今、番組のロケで奄美に来ています。自主トレで何度も何度も訪れた、オレにとっては思い入れのある地。空気は新鮮やし、島の人は親切でええ人ばっかり。懐かしい顔も見られたり、有意義な時間を過ごせていますわ。

　前回、前々回は球児のことを書いたけど、今回は中日・山本昌さんについて書かせてもらうことにしますわ。

　もう、言わずと知れた、日本球界が誇るレジェンド左腕！　先日の阪神戦（ナゴヤドーム）、みなさん、ごらんになられましたか？　５回無失点の好投で勝利。４９歳０カ月での勝利は、何とプロ野球史上の最年長記録となりましたな。もう、ほんまに「凄い！」の一言しかない。

　ただ、阪神ＯＢとして思ったのは、打線が昌さんに気持ち良くスイスイと投げさせすぎたね。やっぱりセーフティーバントを試みるとか、相手が嫌がることもやらないと。そこは勝負の世界。極端な話し、何人か続けてそういうことをしても良かったかもしれないね。

　さて、本題に入ろう。実は昌さんとオレには共通の知人がいてね。普段、連絡を取り合うような仲ではないんやけど、知人が開催する新年会では毎年のように顔を合わせてるんや。

　野球に対するひたむきさ、飽くなき向上心、強い精神力…。プロ野球界の先輩として尊敬する部分はたくさんあるんやけど、何よりオレがビックリするのは新年会での昌さんやね。

　まあ、よく食べて、よく飲む。新年会の最初から最後までず〜っと肉を食って、酒を飲んでるからね。オレも食べて、飲む量は多い方やけど、昌さんの食べっぷりを見ていたら、それだけで腹いっぱいになる。

　先にも書いた野球に取り組む姿勢、豊富な練習量がある中で、この年齢まで現役生活を続行できた理由の一つに、間違いなくあの食欲も入ってくる！　持って生まれた部分もあるやろうけど、あの強靱な肉体は尋常やない量の肉類も貢献していると思うよ（笑）。

　オレが現役やった頃は、新年会でも「お互いにまた、頑張ろう」と声を掛け合っていたよね。口には出さんかったけど、内心「絶対に、昌さんより１年でも長く現役を続ける」と思っとった。

　同じ左投手として、凄いと思うのは、やっぱり右打者アウトコースへのコントロールやろうね。真っすぐはもちろんやけど、あのストライクゾーンから絶妙の高さで落ちるシンカーが凄い。で、打者がそこに気を取られれば、すっとインコースにカットボールを投げてくる。惚れ惚れする投球術やで、ほんまに。

　昌さんからしたら、失礼に感じるかもしらんけど、オレの中では身内というか、大切な仲間の１人。だから１勝でも多く、１年でも長く現役を続けてほしいと願ってる。

　最年長勝利に対してのメッセージは、知人を通じて託しておいたよ。もちろん、ここでは中味は秘密やけど。今は無理でも、オフになったら、仲間内で昌さんのお祝いをしたいと思っとる。

　そいうえば、さる１５日は２００３年、阪神が１８年ぶりリーグ優勝を決めた日やったんやね。あの日はデーゲームで広島に勝って、マジックが１。横浜スタジアムで行われている横浜―ヤクルト戦でヤクルトが敗れれば、優勝決定やった。

　俺らもベンチから、スコアボードのオーロラビジョンに映し出される、同戦を観戦していてね。もちろん、広島戦が終わったにもかかわらず、お客さんも誰も帰らず、その瞬間を待ちわびとった。試合はやってないのに、満員のスタンド…。ある種、異様な光景やったけど、それだけ阪神ファンの思いが伝わってくる光景でもあった。

　夜に行われたビールかけも、そりゃあもう最高やったよ。オレにとっては初めての優勝だったしね。こんなに楽しいことがあるんか！　言うぐらい楽しかったなあ。

　というか、昌さんのことたくさん書いとるうちに、オレももう１回、野球がしたくなってきたわ！　ロケの合間に、奄美の陸上競技場で走るとするか！