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回顧録でより楽しめる!?「球界政治人間」セリグ氏

 先週のオーナー会議はバド・セリグ氏のコミッショナー引退式だった。称賛の声があふれたが、記者たちの批判もある。数人のオーナーと組んでフェイ・ビンセント前コミッショナーを追放、その椅子を奪った。オーナー間の球団転がしの黒幕だ。薬物汚染に目をつぶり、後に強引な調査手法で汚染選手を摘発した…。そんな「球界政治人間」の動きが汚点という。

 だが、セリグ氏は純な野球ファンだった。ブレーブスがミルウォーキーからアトランタに移った後、自動車販売で財をなしたセリグ氏は破産寸前のシアトル・パイロッツを買収、ミルウォーキーに移し「ブルワーズ」とした。球団移転に嘆く市民へのプレゼントだ。ブ軍のハンク・アーロンの熱狂的ファンで、晩年のアーロンと契約した。慎重な物言いが常なのに、「大リーグの真の本塁打王はアーロン(755本)」と断言し、薬物疑惑のバリー・ボンズ(762本)を切り捨てた。

 アーロンは「野球生活で最高の思い出は、車を買ったときセリグさんが200ドル(約2万3400円)安くしてくれたこと」と語った。ブルワーズの遊撃手で殿堂入りしたロビン・ヨーントは「セリグさんが打撃練習に飛び入りしたことがある。投手のロリー(・フィンガース、殿堂入り)が腕にぶつけた。一塁に走りながら“今度は打つぞ”と怒鳴っていた」と人柄を称えた。

 引退後の最初の「仕事」は、野球ファンの歴史学者ドリス・グッドウィン女史を助言者に回顧録の執筆という。女史は、リンカーン大統領、ルーズベルト大統領の政敵を蹴落とし、味方に引き入れるなど手段を選ばぬ政治手腕を描いた評伝で多くの賞を受賞した。「球界政治人間」の回顧録の助言者には最適、面白い本ができそうだ。 (野次馬)

[ 2015年1月18日 ]

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