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5月に永眠MLBロゴ作者 見返りは「生涯の栄誉」

 アメリカ国旗と同じ青、白、赤の三色を使ったバットを構える打者のシルエットの大リーグ(MLB)ロゴはたいていの人が知っている。その作者、ジェリー・ディオールさんが5月10日に82歳で亡くなっていたという短い記事が目に付いた。

 ニューヨークのデザイン会社勤務のディオールさんがMLBロゴを描いたのは1968年。MLBがプロ野球100年記念ロゴを会社に注文してきた。「午後の仕事の一つとして描いた」のだ。翌年、MLBはロゴをお披露目した。ロゴは選手、審判員の帽子、ユニホームに付けられたばかりか、MLB公認グッズにも付けられ商品保証印(これで値が少し高くなる)ともなり、いまでは年間数千億円を稼ぎ出している。会社での月給仕事だから、ディオールさんには著作権もなく、作者として公表されたわけでもない。ところが40年たった08年、テレビ局が「商業デザインの傑作」と取り上げ、メディアとMLBが作者探しを始めた。

 フリーになっていたディオールさんは「私が描いた」と周囲に話してはいたが、証拠もない。「彼が作者」と証言したのはデザイン会社の元同僚たちだった。09年、MLBはディオールさんをヤンキースタジアムとシティ・フィールド(メッツの球場)の試合に招待し、当時のバド・セリグ・コミッショナーが「世界中に大リーグを知らせた功労者」と称えた。金銭的にはゼロだが、ディオールさんは「生涯の名誉」としたという。

 こんな挿話がある。なぜかロゴの打者のモデルが本塁打王6回で殿堂入りのハーモン・キルブリュー(主にツインズでプレー)とされ、本人も11年に亡くなるまで「モデルは私だ」と信じていたそうだ。 (野次馬)

[ 2015年6月7日 ]

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