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球界に「変化の兆し」 ナ・リーグのDH大論争再び?

 新労使協約の締結に向けたオーナーと選手会(組合)の交渉は3月から始まる。交渉課題の一つに指名打者(DH)制をナ・リーグが採用するのか、がある。これまではDH制問題が浮上すると前コミッショナー、バド・セリグ氏の「DH制は嫌いだ」の一言でつぶされてきた。コミッショナーは中立との建前で、DH制採否に触れず、個人の好みの表明でリーグ対立を抑え込んだセリグ氏の老かいな手法である。

 ロブ・マンフレッド・コミッショナーは大リーグ機構(MLB)の労使問題担当理事出身だ。選手会がDH制のナ・リーグへの拡張を強く望んでいるのを承知している。高年俸の組合員が増え、選手会の力が増すからだ。労組強化とは別に投手たちの声もある。ナ・リーグのカージナルス・ウェインライトは昨季、バッティングでアキレス腱を痛めた。ナショナルズ・シャーザーも「投手の故障予防」にDH制採用を求める。ア・リーグでも、昨年9月の交流試合でヤンキースの田中がバントで一塁に走り、ふくらはぎを痛めた例も出された。

 コミッショナーは指摘する。「20年前にナ・リーグのオーナーたちの前で“DH制”と口にすれば、球界の異端者、とにらまれた。今は新オーナーが増え、変化の兆しを感じる」。ア・リーグのDH制採用は73年、貧打試合による観客減少を食い止めるためだった。

 投手上位が続く近年、ストライクゾーンの下限を打者の膝頭下部から膝頭上部に引き上げるルール改正案も浮上した。これも追い風だが、ナ・リーグ老舗球団は「9人でプレーする本物の野球を続ける」。43年前、DH制をめぐり衝突した両リーグ、再び大論争となれば面白いのだが…。 (野次馬)

[ 2016年1月31日 ]

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