細野豪志政策調査会長は17日午前、国会内で定例の記者会見を開き、(1)バヌアツでのサイクロン直撃(2)特定秘密指定管理簿(3)「成長戦略研究会」の設置――等について発言した。

 南太平洋の島国バヌアツを超大型サイクロン「パム」が直撃したことについては、「甚大な被害が出ている。首都も含めて家屋が相当やられているということであり、心よりお見舞いを申し上げる。政府も既に動いていると承知しているが、われわれとしてもしっかりと後押しをしていきたい」と述べた。

 特定秘密保護法に基づき指定された特定秘密の項目名382を列挙する「特定秘密指定管理簿」(詳細は下記ダウンロード参照)については、13日の衆院予算委員会での予算通過の30分後、後藤祐一衆院議員に対し特定秘密を管理する行政機関のうち8機関から131項目について五月雨的に資料が届けられたと報告。1月27日の衆院予算委員会で民主党の後藤祐一議員が資料要求していた。そのうえで、「特定秘密があり得るということは十分理解しているが、(特定秘密指定管理簿は)国民の皆さんに開示をされるべき情報であり、こうした情報の開示は政府の責任。それを予算の審議が終わった時に出してくること自体きちんと説明する意欲がないことを端的に表しており、こうした姿勢は大きな問題」「382項目名のそれぞれのなかに含まれる約47万件と言われる個別の『文書等』の名称については、項目の立て方に相当幅があり、どのような内容が中に含まれているか想像すら難しいものも多く検索しづらい。個別の名称が今後公開されるのかどうか、公開のあり方については相当しっかりと見ていかなければならない。少なくとも情報監視審査会には提供されるべきだと考えているが、それもまだ判然としない」などと指摘した。

 「次の内閣」のもとに17日に設置する予定の「成長戦略研究会」では、民主党として経済のエンジン役である成長戦略をどうつくっていくかについて、検討の場がそれぞれの部門会議に分散していたものを束ねる形で行っていくと説明。自身が会長、大塚耕平政調会長代理が事務局長を務めるとして、「『次の内閣』の担当大臣や調査会長、過去にこの問題に関わった皆さんに入っていただきしっかり検討する場所をつくりたい」「アベノミクスがトップダウン的な政策を行っているのに対し、ボトムアップで地方の経済がこういう形で良くなるというイメージを国民の皆さんに持っていただけるようなものを出したい。数カ月で出すものではなく、議論を重ねて最終的にいいものを出していきたい」などと述べた。同会は、正式には同日夕に開催される「次の内閣」で決定する。

 共生社会創造本部との関係性については、「大きな社会のあるべき姿については共生社会創造本部で議論していくことが重要。そういう大きな社会像のなかで成長をどう考えるか。具体的には、今の安倍政権ではなかなか光が当たっていない中小企業や地方経済、さらに規制改革という面もある。成長戦略に絞り込んだ形での検討は『次の内閣』でやるべきだという判断のなかでつくられるもの。(岡田克也代表、長妻昭代表代行と)事前にかなり話をして役割分担を明確にしたうえで、これから議論を進めていきたい」と説明した。

PDF「特定秘密指定管理簿について」特定秘密指定管理簿について

PDF「特定秘密指定管理簿提供状況(3月17日10分現在)」特定秘密指定管理簿提供状況(3月17日17時10分現在)

PDF「特定秘密指定管理簿(内閣官房)」特定秘密指定管理簿(内閣官房)

PDF「特定秘密指定管理簿(国家安全保障会議)」特定秘密指定管理簿(国家安全保障会議)

PDF「特定秘密指定管理簿(警察庁)」特定秘密指定管理簿(警察庁)

PDF「特定秘密指定管理簿(総務省)」特定秘密指定管理簿(総務省)

PDF「特定秘密指定管理簿(法務省)」特定秘密指定管理簿(法務省)

PDF「特定秘密指定管理簿(公安調査庁)」特定秘密指定管理簿(公安調査庁)

PDF「特定秘密指定管理簿(外務省)」特定秘密指定管理簿(外務省)

PDF「特定秘密指定管理簿(海上保安庁)」特定秘密指定管理簿(海上保安庁)

3月17日17時10分入手 (入手済み件数140)

PDF「特定秘密指定管理簿(経済産業省)」特定秘密指定管理簿(経済産業省)

5月14日入手

PDF「特定秘密指定管理簿(防衛省)」特定秘密指定管理簿(防衛省)