サッカー日本代表(世界ランキング23位)が14日、キリン杯決勝(吹田)でW杯カタール大会に出場するチュニジア(同35位)に0―3と惨敗を喫した。自滅の3失点すべてに絡んだのが、全幅の信頼をおいてきた主将のDF吉田麻也(34)=サンプドリア=だった。本番に向けて立て直しの最大のポイントは、〝いい人〟が代名詞の森保一監督(53)が、「非情」になれるかだ。 (編集委員・久保武司)
6月4連戦は後味の悪すぎる幕切れとなり、森保ジャパンに厳しい現実が突き付けられた。森保監督は「選手たちには責任はない」とかばったが、救いようがない内容にさすがに目には力がなかった。
3失点すべてに絡んだ選手がいる。DF吉田主将だ。試合後「僕のミスもあるし、自分たちのミスもある。課題は明確です」と振り返った。
後半10分、背後をとられた吉田が無理にスライディングを仕掛けてPKを献上。同31分は板倉(シャルケ)、GKシュミット(シントトロイデン)との3人がありえないお見合いでボールを奪われた。「防げた失点だった。お互いの考えがあわなかった」(シュミット)と痛い追加点をあっさり奪われた。
3失点目もアディショナルタイムに吉田がボールを失い、強烈なミドルシュートを蹴り込まれた。「チュニジアはわれわれのミスを逃さなかった」と森保監督。