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【新・兜町INSIDE】12月IPOが2005年12月に並ぶ最多タイ…31社上場の好機

 今年12月は株式の新規公開(IPO)が31件と、今世紀最多だった2005年12月に並ぶ見通し。供給過剰も心配されるが、初物人気は衰えを知らないようだ。

 年末はIPOが集中しやすく、昨年も新規上場を果たした全93社のうち最多の22社が12月に上場している。「多くの企業が3月決算を終えた後、6月の株主総会、上場審査を経て、東証から上場承認を得るのがどうしても12月になってしまうので、IPOが年末に集中する傾向は今後も続くでしょう」(大手証券の営業担当者)

 今年12月は特定日への集中が著しい。22日に6社、23日に5社、24日に7社とクリスマス直前がヤマ場だ。「コロナ流行の渦中に上場するだけあって、企業の質は総じて良いようです。これまでIPO銘柄の抽選で外れ続けてきた人も当選確率がぐんと上がりそうです」(先の大手証券営業)。「過去の例では、公開価格が仮条件上限を下回る銘柄を避けるだけで、初値の公開価格割れリスクをかなり下げられます」(ネット証券のアナリスト)

 IPO投資家にどっさりクリスマスプレゼントか。

 【2021年11月24日発行紙面から】

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