民主党東京電力福島第1原子力発電所事故対策・福島復興推進本部(細野豪志本部長)と「次の内閣」復興部門(郡和子ネクスト復興大臣)は15日、福島県を訪れ、いわき市豊間・薄磯地区、県立ふたば未来学園高等学校、楢葉遠隔技術開発センター、東京電力福島復興本社、ふたば復興診療所(ふたばリカーレ)等で視察と意見交換を行った(写真上は、楢葉遠隔技術開発センターを視察する細野本部長ら)。

 豊間・薄磯地区では、集中復興期間が3月で終了することに伴い、政府が改定する2016年度以降の「復興基本方針」(骨子案)に関する意見交換を行った。この中で地域住民からは、間もなく震災から5年を迎える地域に残されている課題等について、さまざまな意見が出された。

県立ふたば未来学園高等学校で説明を受ける細野本部長ら

県立ふたば未来学園高等学校で説明を受ける細野本部長ら

 県立ふたば未来学園高等学校では、丹野純一校長、南郷市兵副校長らより、同校の「未来創造型教育」等に関する説明を受けた。細野本部長は、「民主党政権の際、浜通りに新しい学校をつくることについては、不安の声が強かった」と述べ、同校が、浜通りの全ての思いを受け止めて今に至っていることについて触れた。

 楢葉遠隔技術開発センターでは、福島研究基盤創生センターの役割や、同センターの施設・設備等についての説明を受けた。東京電力福島復興本社では、2016年3月末までに、Jヴィレッジ内から、浜通り電力所(双葉郡富岡町)に福島復興本社を移転して業務を行っていくこと等についての説明を受けた。また、ふたば復興診療所(ふたばリカーレ)では、最新のCTや内視鏡検査の設備等についての説明を受けた。

 今回の視察には、黄川田徹本部長代行、金子恵美、大島九州男両ネクスト復興副大臣、後藤祐一衆院震災復興特別委員会委員、吉田泉福島県連副代表・第5区総支部長、渡部優生、鳥居作弥、橋本徹各県議、福嶋あずさ、坂本稔両いわき市議らが参加した。

 同本部は今後も地域での意見交換を続けた上で、政府の「復興基本計画」(骨子案)に盛り込まれていない項目等について議論するとともに、必要に応じて議員立法についても検討することとしている。次回は2月中に岩手・宮城での開催を予定している。

いわき市薄磯地区で手を合わせる細野本部長ら

いわき市薄磯地区で手を合わせる細野本部長ら