馬淵澄夫幹事長代行は参院選がスタートした4日、兵庫、滋賀、鳥取を遊説した。この中で馬淵幹事長代行は安倍政権の半年間の実績について「実感なき景気回復」「社会保障が置き去り」だと批判し、民主党がしっかりと政府・与党を正す使命を果たしていくと訴えた(写真上は滋賀県守山市内で街頭演説を行う馬淵幹事長代行)。

 滋賀県守山市内での徳永久志公認候補の応援演説の要旨は次の通り。

 「民主党は深く反省しながらも前に進まなければならない。12月に政権が代わり、金融緩和で株価が上がり、円安が進み、多くの方が景気回復の兆しを感じたかもしれないが、私たちが全国を歩きながら、皆さんから聞いたことは、主婦の方が1円でも安いスーパーを探して家計をやりくりしているという話、パートの主婦が来月からもうパートに来なくていいと言われないかびくびくしている話、地方のサラリーマンの方が給料やボーナスが上がっていないという話。まさに実感なき景気回復、皆さんが不安を感じている。だから私たちは昨年の7月、生活者の視点で、まず人への投資、公共事業だけではなく生活に関連した産業に投資をしようという思いで『日本再生戦略』を閣議決定した。残念ながらこれを最後まで実行する機会はいただけなかったが、その思いは今も変わらない。実感ある経済成長こそ私たちが訴えてきたものであることをぜひお伝えしたい」

 「年金改革、高齢者医療の見直しはどうなったのか。安倍政権のもとで社会保障が置き去りにされようとしている。6年前、消えた年金5千万件という問題を明らかにして。自公政権の『100年安心の年金』は実は偽りだったことを皆さんにお示しした。だからこそ皆さまから民主党に社会保障制度をしっかりと立て直してほしいという思いをいただけたのだと思っている。3年3カ月で十分に成果を出せたとは言えないし、その改革の財政を確保するために、苦渋の決断だったが、消費税率の引き上げもお願いした。あわせて、民主・自民・公明3党の合意で1年以内に年金の抜本改革と高齢者医療の見直しを約束した。ところがどうか。安倍さんは、まったくのなし崩し、置き去りだ。とうとう6月半ばには年金の抜本改革先送りが決まった。高齢者医療の見直しも8月21日の期限に到底間に合わない。年金、医療、子育て支援、介護、社会保障が置き去りになっている。だからこそ私たちは皆さんの代表としてしっかりものを言っていかなければならないと思っている。再び地域から、暮らしを守る力になる。その願いを込めて私たちは再度しっかりと政府・与党を正すべきは正す。その使命を果たしたい」