会見で法案の意義を説明する林ネクスト文科大臣

 民主党「次の内閣」閣議で23日、「児童の通学中における交通安全の確保に関する施策の推進に関する法律案(児童通学安全確保法案)が了承された。

 同法案は、通学中の子どもが巻き込まれる交通事故が相次いで発生していることを受け、国や地方自治体が責任を持って通学路の安全を確保し、子どもの命を守っていく体制を整備するもの。具体的には、(1)通学時の子どもの安全確保策について、国が基本指針、市町村が基本方針と児童通学交通安全計画を定める(2)各小学校の実情に合わせるため、市町村がつくる安全計画には小学校ごとに組織する児童通学交通安全協議会(市町村、小学校、道路の管理者、都道府県公安委員会、保護者、地域住民から構成)の意向を反映する(3)その安全計画に基づいて、国が市町村・都道府県に交付金を交付し、必要な事業を実施する。

 4月23日は、ちょうど1年前に京都府亀岡市で集団登校の児童の列に乗用車が突っ込んで児童、保護者が死傷する痛ましい事故があった日。民主党はその事故を受けて、子どもの通学中の安全を確保するための法律案の作成に取り組み、同日の発表となった。24日の野党政策責任者会談の議題に載せ、各党の協力を得て成立を図りたいとしている。

 「次の内閣」終了後の記者会見で、林久美子ネクスト文部科学大臣は、「民主党は以前からチルドレンファーストを党の大きな柱として掲げてきた。とりわけ子どもたちの命を大事にしたいとして、この法案を作らせていただいた。各地で事故が相次いでいるなか、しっかりと通学時の子どもたちの安全を守っていきたい」と説明。この法案の作成と、通学中の安全確保にかける意気込みを述べた。

PDF「児童通学安全確保法案(スキーム)」児童通学安全確保法案(スキーム)

PDF「児童通学安全確保法案(概要)」児童通学安全確保法案(概要)

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