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登板までの「中6日」…俺は何をやっていたかを教えます

 どうも、下柳です。ご無沙汰(ぶさた)してます!今回はスポニチアネックスの読者さんから届いた質問に答えますわ。

 千葉県野田市在住の歌門秀樹さんからです。

 Q・プロ野球の中継などを見ていると、よく「中6日での調整」という言葉を聞きますが、実際、プロの先発投手はどのように「中6日」を過ごしているのですか?

 なるほど。こういうことって、あんまり詳しく記事になったり、テレビに流れたりすることってないもんね。それでは、書いていくことにしましょうか。ただ、ピッチャーによっていろいろ違いはあるし、俺自身も状態や登板間隔によって何通りも調整法はあった。ここではもっともスタンダードな調整法を紹介させてもらいましょう。

 次戦に向けての戦いは試合終了直後から、始まっとった。室内で自転車を30分ほど漕ぐ、有酸素運動。ストレッチもしっかりやって、その後はぬるいお湯で長めの入浴が日課やった。登板翌日は有酸素運動とウエートトレーニングが中心やったね。30〜40分間ほどジョギングをして、グラウンドでは遠投かな。

 ウエートに関して言えば、負荷は重たいやつ。ベンチプレスは100キロ以上上げていたし、スクワットも150〜160キロぐらいか。

 2日目は休み。

 3日目は200メートルほどの中距離をたくさん走って、心拍機能を高めることを心がけとった。それ以外には肩周りのトレーニング。具体的にはインナーマッスルやね。

 4日目になると、投球練習が加わってくる。まず80メートルぐらいのダッシュをやるよね。ポールからセンターぐらいまでをずっと走っていた。ブルペンでは120〜130球ぐらいの球数を投げとったね。次に対戦するチームの1〜9番打者に対するシミュレーションと、加えて個々の球種のレベルアップを目指すためにね。

 あと、4日目に、もう一度、ウエートトレーニング。前回より回数は減らすけどね。重たいもので刺激を入れて筋力を維持することと、その筋力をスピードに返還する作業も必要になる。他の投手はあまり、こういうメニューをやってなかったけどね。

 続いて、5日目ですか。この日は50メートルほどのダッシュを繰り返し、繰り返しね。そうそう、ブルペンにも入るよ。球数は大体70〜80球。再び次に対戦するチームの1〜3番打者ぐらいまでをシミュレーションして投げていたね。まあ、ピッチングの内容はその都度、状態によっていろいろ変わってはいたけどね。

 いよいよ登板前日か。これは、もう体の切れを出すためにショートダッシュ。ピッチングはやらない。あとはキャッチボール、肩周りのトレーニングぐらいがメーンやったかな。

 で、登板当日!となるところやねんけど、これが結構書くことがたくさんあってね。それは次週に書かせてもらうことにしますわ。

 余談やけど、勝った日はあまり眠れないんよ。もちろん、興奮しているし、うれしい。それこそ「中6日」のストイックさから開放されて、朝までよう騷いどった。負けた日?そりゃあもう、すぐ寝たよ。やけ酒飲んでな。

 いずれにしても、負けたときほど、引きずらないことが大事。反省はしても、後悔はしない。「次はこうしよう」というのはOKやけど、「何でああなったの?」とは思わんようにね。でも、負けが続くと、ほんまに気持ちが滅入ってくる。1カ月も勝てんとかなったら、ほんまに最悪やで。

 俺は現役時代、負けた時なんかは、甲子園の行き帰りの道順を変えていた。でもね。負けが続くと、そのレパートリーもどんどん減ってくる。しまいに「もう、帰る道はないわっ!」て。

 今となっては懐かしい思い出やけど、当時は笑えんかったよね。

[ 2014年4月22日 ]

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