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動画再生なんと63万回!今だから話す「秀太事件」その真相は…

 スポニチアネックス読者のみなさん、どうも〜下柳です。寒さも厳しい日が続きますが、いかがお過ごしですかな?

 さて、下柳から一つお知らせです。地元長崎で「下柳剛杯オープンコンペ」を開催することになりました!

 日時は2015年1月22日(木)

 場所はオーシャンパレス ゴルフクラブ&リゾート(=長崎市琴浦戸根町95)

 みなさん、ふるってご参加ください。

 前回は阪神・福原忍投手について書いたけど、今回も元チームメートで現在は阪神で九州担当地区のスカウトを務める、田中秀太について書いていこうと思う。

 え? オレと秀太と言えば、みんな知りたいのは、あのことしかないやろな。動画投稿サイトのユーチューブでもお馴染みの「秀太事件」…。この前も知り合いに覗いてもらったら、再生回数なんと63万回! というわけで、今回は真相を語らせてもらいますわ。

 横浜スタジアムで行われた、2007年10月1日の横浜戦。その試合は勝てばCS進出が決まる大事な試合だったし、オレ個人としては3年連続の2ケタ勝利がかかる一戦でもあった。

 チームにとって不運だったのは、直前に鳥谷が故障離脱してね。その関係で秀太がショートのスタメンとなった。オレからしたら「チームとして絶対に負けられない試合やのに、え? なんで?」という感じ。秀太は2軍から上がってきて間もなかったし、鳥谷の代役なら「シーツだろ!」みたいな思いもあった。シーツは当時、ファーストやったけど、広島時代はショートやったし、守備は上手かったからね。

 で、問題のシーンやけど、5回1死一、二塁でバッターは仁志。実はその直前のプレーにも伏線があってね。1死一塁から関本が二ゴロを処理して、二塁ベースカバーへ入った秀太へ送球。タイミングはアウトやったけど、秀太の足が早く離れてしまいセーフになっとった。

 何となく嫌な流れの中で迎えた仁志の打席…5点リードしていたとはいえ、ピッチャーのオレとしては何とかその流れを食い止めたかった。

 「ここはゲッツーで終わらせなアカン」

 そんな思惑通り、おあつらえ向けのゴロが秀太のもとへ転がった。

 「よっしゃ!」

 そう思った次の瞬間、なんと秀太が弾くやないか…。思わず、オレはマウンドにしゃがみこんだ。そして、次の瞬間、グラブを地面へ叩きつけた。反動で帽子も飛んだほどやった。

 併殺でチェンジのはずが、1死満塁。でも、ここで気持ちを切るわけにはいかない。一端、スコアボードを見たりして落ち着かせ、続く相川を打ち取ることに集中した。もちろん、ゲッツー狙い。オレの気迫が伝わったのか、相川は外角シュートを引っかけてくれた。何でもないゴロが、再び秀太へ。そしたら、今度は丁寧に捕りすぎて、併殺崩れとなり横浜に1点が入った。

 たぶん、スポニチアネックス読者のみなさんも何度か見たことがあると思うけど、思い切り地面へグラブを叩きつけた。一塁からは慌てたシーツが「シモ、ノー、ノー!」と飛んできて、オレのグラブを拾ってくれた。

 で、ここからはオレの当時の気持ちを書くことにする。あの場面、オレが一番に考えていたのは、秀太の自信を回復させることやった。鳥谷の復帰にはしばらく時間が必要やったし、今後、秀太が遊撃のスタメンという試合もあるやろう。だからこそ、なるだけ簡単なゴロを打たせようと思ったし、実際、オレがイメージしていた通りのゴロが飛んだ。なのに…。

 「オレの親心をムダにしやがって!」

 そんな気持ちが真っ先に浮かんできたし、意外とオレは冷静やった。怒りを次のプレーに引きずらないため、意図的にグラブを叩きつけたぐらいやったし。メンタルトレーニングもしていたから、気持ちを鎮めるためには感情を爆発させることが有効なのも知っていた。その証拠に、次の打者を打ち取ってベンチへ帰るときには、オレ、もう笑っていたもんね。

 もちろん、グラブを叩きつけたことは猛省したし、試合が終わってからはいろんな方々からおしかりをいただいた。特にオレのことを入団時から面倒見てくれていた、ダイエーのOBの方々からの声が多かったね。「子供が見てるのに、何やっとんじゃ!」って。

 ただ、秀太のプレーとは別に、試合前からチーム内の空気がどこか緩んでいるような部分にも、オレはイライラしとった。プロとして、1試合たりともおろそかにできない。みんなが同じ気持ちで戦いたかったのに、それがあまり感じられんかったから…。

 最後に。先日、オレは知り合いの方のホームパーティーに呼ばれた。オレは初めて会う人が多かったんやけど、その知り合いの人が粋な演出をしてくれた。

 「えー、みなさん。本日は下柳剛君が来てくれました。本来なら自己紹介してもらうところですが、彼の温和な人柄を理解してもらうために、ある映像を用意しました。ご覧ください!」

 もちろん、その映像は「秀太事件」。オレがグラブを叩きつけるところが大写しになって、みんな大爆笑! おかげで、オレもすぐに打ち解けることができたよ(笑)。

[ 2014年12月15日 ]

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